出版社内容情報
政一が献立帖作りに取り掛かり始めた。おやすの絵も使われて、紅屋の記録になるという。
料理の道に邁進する日々。そうして正月も過ぎた折、お小夜から文が届く。
里帰りをするのだが、その時におやすと人知れずに会いたいという。
息子が病弱で苦労していると聞いていたおやすは不安を覚え……。
開国をしたことで外つ国の話題が多くなり、料理人として新しい料理がもたらされることに胸躍りながらも、戊午の大獄は世相に暗い影を落とし、次第におやすの運命にも関わるようになってくる。
待望のシリーズ第九弾!
内容説明
政一が献立帖作りに取り掛かり始めた。おやすの絵も使われて、紅屋の記録になるという。料理の道に邁進する日々。そうして正月も過ぎた折、お小夜から文が届く。里帰りをするのだが、その時におやすと人知れずに会いたいという。息子が病弱で苦労していると聞いていたおやすは不安を覚え…。開国をしたことで外つ国の話題が多くなり、料理人として新しい料理がもたらされることに胸躍りながらも、戊午の大獄は世相に暗い影を落とし、次第におやすの運命にも関わるようになってくる。待望のシリーズ第九弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
231
出会いがあれば別れもある。そして、人生は必ず岐路がある。やすも大きな岐路に立たされたね。今は別れがあっても、いつか会える別れ。やすが選んだ道。やすの周りは素晴らしい人達に囲まれているのだから、きっと困難を乗りこえて、料理人という目指す道を、ただひたすらに突き進んでほしい。今作は料理の描写が多く、読んでいるとお腹がすいたよ(笑)。気がつけば、やすも二十歳。時は安政七年、三月三日。時代は更に大きく動く。続きが待ち遠しい。2024/03/10
あすなろ
140
お勝手のあんちゃんシリーズ・9巻。20歳になったあんちゃん。いろいろ世の中が動く。それは友も紅屋も世の中も。福音もあり、南蛮菓子等新しい物も入ってくる。ラストにある様に蒸気船もそう遠くない先に庶民が乗れる様になるかもしれない。一方でラスト一行にある時は安政七年という言葉が暗示する暗暗たる言葉が意味する世相等は次巻でという事か。それでも紅屋で料理人を今巻でも貫くと決めたあんちゃん。奉公人となり、料理人と認知され、長屋で暮らす事となってもおしげさんもちゃんと側に居るし、頑張ってね。2024/06/02
タイ子
121
シリーズ第9弾。タイトルの別れとは?何だか落ち着かない気持ちで読み始める。あんちゃんも成長するにしたがってただその場だけでは済まなくなっているんですね。料理が上手くなるほど立場が、それを求める人たちが…。嬉しいけど寂しい。そして、切ない。薬種問屋に嫁いだお小夜さんが息子の事で悩み里帰りをするという。あんちゃんに打ち明けた想像外の胸の内。紅屋の大奥様があんちゃんに言う「あなたの料理の才を信じればおのずと道は開けます」分かれ道は人生に付きもの、どう選ぼうと自分で選んだ道なら悔いなく進んで欲しい。時は安政7年。2024/03/07
のぶ
108
シリーズ9作目にして自分が読んでいるのは4作。全部読んでいなくても話の流れはだいたいわかる。今回も物語の筋立てそのものより、おいしい料理の数々につい目が行ってしまう。本作の柱は女性の自立、子を真に思う親心などに大好きな友人を思う心。女性として江戸時代という自立し辛い時代に料理人を選び、それが叶う素晴らしい仲間や師匠を得たおやすの将来は?そして最後には別れがやってくる。それが永遠の別れでなくてもやはり悲しいものだ。シリーズの今後がどうなるのか目が離せなくなった。次作を楽しみに待とう。2024/03/17
やな
97
おやすが覚悟を決めましたね。また、きっと会えますよね(^-^)2024/09/16
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