出版社内容情報
〈山下町の名探偵〉という名誉だがダサい二つ名を持つロンこと小柳龍一は、友人の凪が所属するヒップホップクルーのライブを観るため、川崎のライブハウスにいた。
終演後、熱気さめやらぬ楽屋で凪は、見知らぬ女性にナイフで切りつけられる。
メジャーデビューを控えていた彼女は、その事件の影響で活動を休止してしまう。
凪の危機にロンはどう動くのか……表題作他、〝eSportsの闇〟〝転売ヤーの実態〟〝闇バイトに誘われた男〟を描く作品を収録した、大人気・現代版IWGP、第三弾!
内容説明
“山下町の名探偵”という名誉だがダサい二つ名を持つロンこと小柳龍一は、友人の凪が所属するヒップホップクルーのライブを観るため、川崎のライブハウスにいた。終演後、熱気さめやらぬ楽屋で凪は、見知らぬ女性にナイフで切りつけられる。メジャーデビューを控えていた彼女は、その事件の影響で活動を休止してしまう。凪の危機にロンはどう動くのか…表題作他、“eSportsの闇”“転売ヤーの実態”“闇バイトに誘われた男”を描く作品を収録した、大人気・現代版IWGP、第三弾!
著者等紹介
岩井圭也[イワイケイヤ]
1987年生まれ、大阪府出身。北海道大学大学院修了。2018年『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
77
1話目はゲームを殆どしないので取っつきにくかったがeスポーツというその世界でも八百長とか賭博とか蔓延ってしまっている、2話の推しの転売問題は犯罪にはならないだけに取り締まる事もできず難しい問題、3話そのつもりはなくても闇バイトで強盗をやらざるをえなくなるというのは恐ろしく取り返しがつかない、最後は凪が女性に襲われる事件が起きる、中学の時川崎である事故に遭遇していたがそこには彼女の辛い過去が関わっていた、現代の社会問題を描く4編 これでもう終わりかなと思っていたら4に続くとなっていた。 2023/12/21
雪
55
横浜中華街を舞台に、ロンとその仲間たちがさまざまなトラブルを解決するシリーズ第3弾。eSportsや転売ヤー、闇バイトなど、存在は知っているけれど実際深い部分までは知らない現代の社会問題を、作品を通して学ぶことができる。軽すぎず、硬すぎない絶妙な読み易い文章でぐいぐい読めます。1作ごとに登場人物の一人にスポットを当て、個々の事情を明らかにしていく趣向も楽しみ。2024/07/15
ヒデミン@もも
50
岩井圭也さんノッテルネ〜。もう4巻目も出てるらしい。これも心優しい読み友さんからお借りした本。もう4巻目も読むつもりでいる。凪の過去はちょっと重かったが、川崎は最近訪れた街なので、情景が浮かんで読みやすかった。2024/02/21
moonlight
46
横浜ネイバーズのシリーズ第3巻。巻ごとに焦点が当たる人物が変わり、今回はラッパーの凪。“山下町の名探偵”ロンに持ち込まれる問題は多岐に渡る。プロゲーム界の八百長、転売ヤー、闇バイトなど最近の社会問題、表題作ではLGBTが謎解きに絡めて描かれている。若者たちは飄々として描写は浅めだが、意外と読み応えがあるし、若者文化の勉強にもなるので好きなシリーズ。2024/06/07
ぽてち
37
半年ぶりの「横浜ネイバーズ」その3。今回も“山下町の名探偵”ことロンが様々な依頼を解決に導く。依頼内容はプロゲーマー、テンバイヤー、闇バイトの3篇で、相変わらず今が旬のネタをうまく取り入れている。それに加えて、タイトル作である凪の過去にまつわる1篇が続く。これは本書中最長のエピソードで、さすがに力が入っている。凪だけでなく、ほかのレギュラー陣もそれぞれ成長しており、それぞれの目指す場所へ向かっているようだ。例によって、マツがメインの章は短めでかわいそうだが(笑)。2023/11/19