出版社内容情報
志望していた私立の高校受験を終えたばかりのある日、樫山瑠美は二つ下の妹・彩矢香を連れて買い物にでかけた。
その帰り道、姉妹はナイフを持った男に拉致される。
連れていかれた山中の小屋で男は彩矢香を刺殺し逃走。
その時なにもできなかった瑠美は、自らの人生すべてをかけて男を探し出そうとする。
警視庁と極秘契約を結んだ「プロの協力者」として犯人を捜す瑠美に、運命の出会いが……。
「このミス!」大賞出身作家の新境地、迫真のサスペンス・ミステリー!
内容説明
志望していた私立の高校受験を終えたばかりのある日、樫山瑠美は二つ下の妹・彩矢香を連れて買い物にでかけた。その帰り道、姉妹はナイフを持った男に拉致される。連れていかれた山中の小屋で男は彩矢香を刺殺し逃走。その時なにもできなかった瑠美は、自らの人生すべてをかけて男を探し出そうとする。警視庁と極秘契約を結んだ「プロの協力者」として犯人を捜す瑠美に、運命の出会いが…。「このミス!」大賞出身作家の新境地、迫真のサスペンス・ミステリー!
著者等紹介
越尾圭[コシオケイ]
1973年、愛知県知多郡東浦町生まれ。同志社大学文学部中退、早稲田大学教育学部卒業。2019年『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
59
透徹した復讐劇…。全ての感情を切り離し、傷だらけになっても成し遂げたいもののために行動する哀しい女の強い意志。これは簡単に正義を語ってはいけない、きっと同じ痛みを味わってはじめて善悪の判断を下すことが許されるのだと悟る。不穏さ故に、地獄への道は善意で舗装されているという言葉に怯えつつも、圧倒的な切迫感はどこに読者を導き、どんな景色を見せてくれるのか、期待と興奮で頁を捲る手が止まらなくなった。妹を目の前で殺された姉が選んだ「協力者」という過酷な道が、復讐という重厚な気迫で満たされる一冊。続編が待ち遠しい。2023/05/21
坂城 弥生
34
目の前で妹を殺された姉の復讐劇。2023/05/22
うまる
27
やっぱり潜入ものってドキドキする~。手に汗握るサスペンスフルなストーリーに、暑い中、自分もスマホも熱くなりました。物語だから最終的にはうまくいくんだろうという思いを払拭する展開に目を瞠りました。色んな繋がりが見えてくる終盤も面白かったです。あと主人公がウィスキィ好きなのがポイント高いです。デビュー作から追ってる作家さんなので、新境地な感じなのも嬉しいところ。今回の潜入は一段落ながら、続きはあるタイプなので、次巻も楽しみです。2023/07/10
akiᵕ̈
27
ある日妹と買い物に出かけた帰り、突然男に拉致され妹を殺されてしまった瑠美。絶対そいつを懲らしめて…と残し無くなった妹の無念を晴らす為、警視庁に情報を提供する協力者(コードネーム・ルーシー)となり潜入捜査を続けていた。生活保護者を食い物にした施設のバックには暴力団が。その内情に迫りついたとき、見えてきた真実に想定内のものはあったけど、体を張った潜入捜査の緊迫感、疾走感、麻薬の密売、特殊詐欺などの実態を一緒に追って社会の闇を垣間見ることで、改めてこの世の恐ろしさを知る。この更なる先の核心に迫る次巻へと続く!2023/06/22
ルカ
20
目の前で妹を殺された瑠美が、警察と極秘契約を結び協力者ルーシーとして犯人を探す。 現代にあふれる犯罪の数々。弱い者から搾取する犯罪行為に胸が苦しくなる。 途中から目まぐるしく物語は展開し、この一冊でも一応スッキリ終わるが、続編への匂いが感じられる。2023/07/07