出版社内容情報
探偵・茶畑徹朗の許にもたらされた、奇妙な依頼。
「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」と言う依頼人・正木栄之介は八十歳に近いが、一代で企業を築き上げた傑物らしく未だ矍鑠としている。
前世など存在しないと考える茶畑と助手の毬子は適当に話を合わせて報酬を得ようとするが、
調査を進めるにつれ、次第に自分たちも前世の記憶としか思えない鮮明な夢を見るようになり──。
鬼才が今描く死生観とは? 未体験、未曾有のエンターテインメント!(巻末 著者インタビュー)
内容説明
脳を揺さぶる、衝撃体験。「私を殺したのは、誰だ」単行本時、各紙誌で絶賛された鬼才、待望の傑作長篇。
著者等紹介
貴志祐介[キシユウスケ]
1959年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒。96年「ISOLA」で日本ホラー小説大賞長編賞佳作を受賞し、『十三番目の人格ISOLA』と改題して刊行される。97年『黒い家』で日本ホラー小説大賞、2005年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞、11年『ダークゾーン』で将棋ペンクラブ大賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
66
これは入り口から出口まで全てが斬新で驚愕の新感覚ストーリー!多くの読者が入り口を開けて、衝撃を受けた後に裏切りを確信するに違いない。探偵が主人公だったら探偵小説になるなんて誰が決めた?と浅はかな固定観念を木端微塵にした予想もしてなかった展開は何より恐ろしく、それでいてまだ開けたことのない未知の出口が用意されている期待感で読んではいけないものを読んでしまうような背徳感を存分に感じつつスリルな読書を楽しんだ!オカルトでアウトロー。果てない暴力と壮大な輪廻転生論が、孤独を増殖させる捉え処のない絶望が希望の物語。2022/05/15
ヒデミン@もも
46
『我々は、みな孤独である』もっと哲学的な話しだと思っていたが、ハードボイルドのようなオカルトっぽい感じ。輪廻転生まではついていけるが、人類がすべて自分? うーん、難しい。でも、登場人物のキャラ立ちがよくて、ラストまで読めた。深読みができなくて残念な気持ちが半分とホッとした気持ちが半分。2023/07/10
キナコ
42
貴志先生作品は久しぶり。そしてsfホラー作品。前世をモチーフにしつつ、自分たち人間の起源を突き詰めていくストーリー。話が前後したりとするが、じっくりと読めば読むほど怖くなる作品。主人公は探偵。ある人物から前世の自分を殺した犯人を突き止めて欲しいという難題を出されてからの展開がすごい。面白い命の考え方と思えた。2023/01/13
おれんじぺこ♪(16年生)
29
前世で自分を殺した人間を探して欲しいという依頼を受ける探偵の話。それだけでも?って感じなのだけど、読むごとに?が増えていく(笑)なんだかそっち側(読んだ人には伝わるかな)に引きずり込まれないように一生懸命踏ん張ってどうにか読み切った!って感じかな。2022/08/11
こふく
23
ネタ自体は某城シリーズの様だが、真実を追求する過程が斬新すぎるやん!!良く言ってある意味新しいが、ラストまでが湾曲しすぎててストンと落ちが伝わりにくい。加筆有りらしいので。けど嫌いじゃなかった。2022/08/26
-
- DVD
- エンドゲーム 大統領最期の日