出版社内容情報
雲間に鮮やかな満月が光を放つ、平成元年三月五日、早朝──。
後にライスシャワーと呼ばれる一頭の牡の仔馬が、生を受けた。
小柄で真っ黒な、生粋のステイヤー(長距離馬)の血統だった。
その仔馬の一生を騎手、調教師、厩務員らの温かい目が見守る。そして待ち受ける衝撃の結末!
一頭のサラブレッドの生きた軌跡を追う、迫真と感動のドキュメント!
内容説明
雲間に鮮やかな満月が光を放つ、平成元年三月五日、早朝―。後にライスシャワーと呼ばれる一頭の牡の仔馬が、生を受けた。小柄で真っ黒な、生粋のステイヤー(長距離馬)の血統だった。その仔馬の一生を騎手、調教師、厩務員らの温かい目が見守る。そして待ち受ける衝撃の結末!一頭のサラブレッドの生きた軌跡を追う、迫真と感動のドキュメント!
目次
第1章 誕生
第2章 開花
第3章 栄光
第4章 挫折
第5章 復活
著者等紹介
柴田哲孝[シバタテツタカ]
1957年東京都生まれ。日本大学芸術学部中退。2006年『下山事件 最後の証言』で第59回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)と第24回日本冒険小説協会大賞(実録賞)をダブル受賞。2007年『TENGU』で第9回大藪春彦賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
166
ミホノブルボンの三冠を阻止した菊花賞。メジロマックイーンの三連覇を阻止した天皇賞(春)。“刺客”“黒鹿毛の反逆者”“レコードブレイカー”の異名を持ったライスシャワーの軌跡。勝利したGⅠのレースは全てテレビで観てたけど、二度目の天皇賞を勝ったときの天皇賞(春)は感動もの。(馬券を当てたのもあるけどね)杉本清さんの実況も思い出しました。牧場スタッフ、厩舎スタッフ、主戦の的場均騎手の想いもしっかり伝わり、ラストの終わり方に、これぞ名馬の物語だと認識。柴田哲孝さんの別な名馬の物語を読んでみたい。2021/12/18
海猫
82
私は競馬に関しては無知だけど、ライスシャワーはアニメの「ウマ娘」で知ったこともあり興味を持って読んだ。アニメでもライスシャワー関連のエピソードは面白かったし、このドキュメントはそれ以上に面白い。騎手、調教師、厩務員らの立場も語られると重みが違う。厳しい調教で気迫を放つライスシャワーに、的場騎手が恐怖を感じる場面など特に印象深い。当時の競馬界の事情もコンパクトに描写され、時代とともにライスシャワーが変転していく様は、運命的である。最終的には悲しい現実があるが、構成の工夫もあって読後感は爽やかなものになった。2022/02/08
PEN-F
36
当時、ライバルとして競い合ってきた日本競馬史に残るスーパースターであるミホノブルボンやメジロマックイーンではなく、ライスシャワーにスポットを当てたところがさすがです。激闘を制した菊花賞、そして天皇賞。しかし世間の認知は勝利したライスシャワーではなく「ミホノブルボンが三冠を逃した菊花賞」「メジロマックイーンが3連覇を逃した天皇賞」の記憶が強い。稀代の悪役の宿命か、スーパースターが放つ黄金の光のオーラではなく黒光りするオーラを身に纏い、刺客の如く狙った獲物を獲りにいく。それこそが名馬ライスシャワー。2021/12/19
papako
30
これこれ、こういう本が読みたかった。ライスシャワーという小柄なサラブレッドの一生。ほとんど競馬は見たことないけれど、そっか、馬だから走るわけではなく、子孫を残したい、ボスになりたいという本能を利用して競争させているんですね。調教したり、速く走れる血統を考えて育てても、馬たちの持っている性質・性格なんかも関係するんだ。ミホノブルボンの調教場面は想像すると辛くなる。?闘いたい馬が走れる競馬であればいいな。ライスシャワーの事故場面は描かれていない。動画を見るか悩むけど、普通のレースシーンは見てみようかな。2025/11/24
緋莢
16
平成10年に祥伝社文庫で刊行されたものに、加筆して改めて出したもの。アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」で描かれたエピソードが強烈だったので、興味を惹かれて手に取りました。ミホノブルボンの三冠阻止、メジロマックイーンの春の天皇賞三連覇、騎手・武豊の五連覇を阻止したことから〝刺客”と呼ばれ、ヒールのイメージがついたライスシャワー(続く2023/01/09
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