内容説明
谷原京子、二十八歳。吉祥寺の書店の契約社員。超多忙なのに薄給。お客様からのクレームは日常茶飯事。店長は山本猛という名前ばかり勇ましい「非」敏腕。人を苛立たせる天才だ。ああ、店長がバカすぎる!毎日「マジで辞めてやる!」と思いながら、しかし仕事を、本を、小説を愛する京子は―。全国の読者、書店員から、感動、共感、応援を沢山いただいた、二〇二〇年本屋大賞ノミネート作にして大ヒット作。巻末にボーナストラック&早見和真×角川春樹のオリジナル対談を収録!
著者等紹介
早見和真[ハヤミカズマサ]
1977年、神奈川県生まれ。2008年『ひゃくはち』でデビュー。同作は映画化、コミック化されベストセラーとなる。14年『ぼくたちの家族』が映画化、15年『イノセント・デイズ』が第68回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞、テレビドラマ化もされ大ベストセラーとなる。20年『ザ・ロイヤルファミリー』で第33回山本周五郎賞及びJRA賞馬事文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
626
過激なタイトルで惹かれて手に取った(TLも賑わせていたし)こちら、内容は至って真面目なお仕事小説だった。書店員、憧れたなぁ。出版業界の内実もとても興味深く描写されており、なによりもユーモアに満ちた視点が楽しい。映像化されたらイイと思うな。店長のキャスティングは、若い頃の阿部ちゃんで(笑)2023/03/14
ノアジ2002
322
早見和真作品三作目です。谷原京子は書店の契約社員、仕事で接する店長や書店の内情を、コミカルに描いています。読み始めは「私の笑いのツボ」が乏しいので、なんと愚痴の多い女性だと思わせられた。一章を読むにしたがい、店長の「ボケ」京子の「ツッコミ」にリズムを感じ、何時でも退職届を用意している様に(笑い)が出るようになりました。同僚学生アルバイトが大手出版社社員になり、自分を卑下してしまうナイーブさも同化します。コミカルな展開から難しい事ですが、続編があり実在の著作、また他のジャンルの書籍事情も描いてほしい。2024/06/12
mae.dat
297
早見さんの家の書棚の辞書の『傑作』の項目には『店長がバカすぎて』とあるに違いない。表題作から『結局、私がバカすぎて』に繋がる『◯◯がバカすぎて』6話連作になっていまして。主人公は店員の谷原京子さん目線で物語は進むの。「◯◯がバカすぎて」って言い方は、自身の境遇の悪さを他の人に転嫁している様で、頂けないなぁと。でも一応上司である店長を指していますからね、ロックとしておきましょうか。とか思いながら読んでました。そしたら最終話ですよね。儂と京子さんは完全にシンクロしましたよ。まんまと嵌められました( ¨̮ )。2022/12/21
あきら
278
いやあ、笑わせていただきました。 面白い! 読んでて、元気をもらえます。 笑いがほしい時にぜひ。2021/09/06
鍵ちゃん
212
谷原京子、28歳。吉祥寺の書店の契約社員。超多忙なのに薄給。お客様からのクレームは日常茶飯事。店長は山本猛という名前ばかり勇ましい非敏腕。人を苛立たせる天才だ。ああ、店長がバカすぎる!毎日「マジで辞めてやる!亅と思いながら、しかし仕事を、本を、小説を愛する京子は。最初はこの作家さんにしたら軽すぎると感じて、「さっさと辞めればいい亅と思っていたが、最後はやられた。中にも書いてあったが、小説の感想は人それぞれだと思う。私にも好評でも心に刺さらない物もあります。2023/06/09