内容説明
柳橋芸者の姿をした女お庭番・村垣伊勢は、新たな普請奉行・佐久間久太夫を材木商因幡屋が接待する座敷にいた。因幡屋の田沼意次への根回しで、佐久間は役を得たという。動いたのは金。材木商の思惑は、大がかりな普請への釆配にあった。一方、両替商分銅屋仁左衛門とその用心棒・諌山左馬介は、田沼の屋敷を訪ねていた。話題は、水戸徳川家と会津松平家が金に窮する近況についてである。十万両といわれる分銅屋の財を利用しようと躍起の両家。家と禄を守りたい旗本、利のために目ざとく立ち回る者、ひたすら富を狙う者…それぞれどう動く!?続々重版大人気シリーズ、第十一作。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年、大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業、歯科医師。97年に「身代わり吉右衛門」で桃園書房主催第20回小説クラブ新人賞佳作、2010年に単行本『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第16回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
82
物語が佳境に入って来ました。字の大きさは…小。 親の代からの浪人・諫山左馬介は、分をわきまえて両替商分銅屋で用心棒をしながら、江戸時代後期の「お金」の流れを語って行きます。その諫山が分銅屋を襲った盗賊どもを、退治して瓦版に乗り大評判になります。 また、公儀お庭番で人気の美人芸者・加壽美と、分銅屋の嫉妬深い美人年増女中・お喜代の二人が、堅いお金の物語に華を咲かせる女の戦いが面白いです。ここにきて浪人・諫山の動きが、やっと良くなってきました。今後が楽しみです。2021/06/17
とし
69
日雇い浪人生活録「金の徒労」11巻。両替屋分銅屋の用心棒の諌山左馬介さん剣の腕前上達し、お庭番村垣伊勢さんにも余裕の対応が出来るように感じ次巻もたのしみです。 2021/11/19
Atsushi Kobayashi
15
このシリーズは、内容のコピペが多いです。 1ヶ所だけですが、文章の入れ違いもありましたし。。2021/05/14
蕭白
12
あっという間に読み終えてしまいました。相変わらずのゆったりとした展開ですが、登場人物が魅力的なので苦にならないです。早くも次巻が待ち遠しいです。2021/05/18
ひより
7
左馬介、なんだかずいぶん強くなったねぇ… そして会津藩・水戸藩も大変だ。 次巻ではどうなりますことやら。 2024/04/06