内容説明
ヒュウヒュウと風が江戸の町を吹き抜ける夜。風音に紛れて、夜影のなかを走る男たちがいた。彼らは本両替の店の前で足をとめ、斧をふるい、くぐり戸から両替商の店に忍び込み―。その翌朝、南町奉行所隠密廻り同心・長月隼人は、岡っ引きの利助より、日本橋本町で押し込みがあったと報せを受けた。同心見習い中の嫡男・菊太郎とともにさっそく現場へと向かい、下手人探しに乗り出した隼人。かなりの遣い手がいるらしい盗賊一味をじりじりと追い詰めていくが…。直心影流の父と子で剣鬼に迫る、傑作時代長篇。
著者等紹介
鳥羽亮[トバリョウ]
1946年埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒。デビュー作『剣の道殺人事件』で、第36回江戸川乱歩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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