内容説明
大和新聞の政治部で、官房長官のトップリーグとして活躍していた松岡直樹は、史上最年少で特別編集委員になっていた。一方、大手出版社の週刊誌でスクープを連発していた酒井祐治は、京都で小さな学習塾を開いていたが。そこに元同僚の大畑康恵が突然現れた。「五年前の酒井さんの仇討ちをします」―昭和の一大疑獄事件のさらなる深い闇とは!?「永田町」激震のノンストップ政治エンターテインメント。驚愕のラストが待っています!!
著者等紹介
相場英雄[アイバヒデオ]
1967年新潟県生まれ。89年に時事通信社に入社。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
186
前作から5年後の新聞記者・松岡を中心にした政治&報道のサスペンスは章を追う毎に緊迫感が増す…特に最終章は逆転に次ぐ逆転で「どこに着地する?」とハラハラした。前作で曖昧に終わった大事な決断も丁寧に描かれて、同期の記者だった・酒井と週刊誌記者・大畑も引き続き健在な上、新登場の敏腕記者・灰原がかき回して、4人の人間模様も良かった。難点は人間関係や事件推移が密接に関連しているので、前作とセットで読まないと理解できない点が多い事…上下巻として考えるべきだろう。若干の綺麗事はあるが熱い大人の報道ものとしてオススメ作。2019/11/07
utinopoti27
156
前作で政権に記者魂を売り渡し、トップリーグに昇りつめた松岡に反旗を翻す動きが。政権与党の基盤を突き崩すスキャンダルの行方は・・。官邸記者クラブの記者たちはなぜ突っ込んだ質問を避けるのだろう。新聞メディアの取材力はなぜ文春砲の後塵を拝し続けるのだろう。なぜ、なぜ・・。政治不信が頂点に達しつつある昨今、国民の多くが疑問に思っていること、その答えは本書にある。消化不良気味で終わった前作のモヤモヤを晴らし、政治ジャーナリズムのあり方を熱い思いで語る作者。胸のすくラストに、現実もそうあって欲しいと切に願うばかりだ。2021/02/14
あすなろ
97
相場氏は凄い!またこのトップリーグ2を読了して思ってしまった。2の方がいいかも。勿論1がないと理解出来ないが。ロッキード事件から現在の長期安倍政権と官房長官。そしてそれにぶら下がる新聞社のトップリーグの様を描きたかった気迫が伝わる。変わらないよという気持ちを抱きながらもこうした提議あるシュミレート作品はここまで熱意と精緻に描写され複雑に入り込むと迫力があると相場氏の力量と相まって納得させられた全2巻であった。そして、昔から官房長官好きな者にとって、つまりNo.2思考の者にとり気持ちをある種満たしてくれた。2019/12/15
アッシュ姉
95
大興奮!やばい!相場さんやっぱり凄い。前作を読み終えてすぐ総理辞任のニュースが飛び込み、ああ続編は現実とリンクして読めなくなっちゃったなと思いきや、とんでもない!なんとなんと弩タイムリーではないか。相場さん一体何者ですか!どこまで見据えてますか!消されたりしませんよね?怖い怖すぎる。どれほど真実に迫っているのだろうか。政界で一番抜け目のない狡猾な男、当代随一の策士。。すっかり見る目が変わってしまった。どうなるニッポン!ぜひとも3を書いてください!2020/09/09
ケイ
91
この男はなんで裁かれないのか?、何を偉そうにしているんだ?との違和感は、最後で収束した。記者は言ってもいいんだって? そんななわけないだろう。自分たちの都合のいいところだけ利用してるんじゃないか。それにね、質問の仕方に品位がなくちゃいけない。底の浅さをみせられたようで残念だ。後半は飛ばし読みだった。追記:他の方の感想を見ると、評判が良さそうで……、私の捉え方が少し違うのかもしれない2024/06/23
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