内容説明
義父と古い付き合いのある古手屋の親分・勝五郎が殺された。入り婿で十手持ちの岡っ引き六兵衛は、勝五郎の娘と昵懇である妻のためにもと下手人捜しにやる気をみせるが、手がかりがつかめず途方に暮れる日々。そんな中、心中未遂騒ぎを起こした男女と知り合い、偶然にもご法度の巨砲の絵図面を手に入れた六兵衛と義父は、何者かから命を狙われ…。情けをもって悪を成敗する岡っ引きが、「どろぼう長屋」に住む怪しい仲間とともに活躍する、傑作捕物帳第三巻。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。緻密な構成力に、迫力のある剣戟と人間の濃やかな心の機微を併せもつ筆致で、多くの読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
80
十手長屋物語3作目 2019.05発行。字の大きさは…小。 このシリーズは、1作目の後半が良かったので2作目、3作目と読んできました。回を重ねるごとに、面白くなっています。1作目から2作目は、ぐずろ兵衛が少しづつたくましくなっていきますが。3作目は、ぐずろ兵衛ではなく立派な岡っ引き六兵衛となっています。 おこんも立派な、おかみさんになっています。 次作は、どういう展開になるのか楽しみです。2019/07/25
とし
65
十手長屋物語 3巻。六兵衛さん、少しずつ頼もしくなってきましたね。 2019/07/12
タイ子
60
シリーズ第3弾。岡っ引き六兵衛の義父、庄左衛門はやはり白狐だった?!いや、白狐なんだよ~。今回は六兵衛の女房おこんも義父も縁のあった勝五郎が殺されてその下手人を探すうちに「○○屋お前も悪よのぉ~、うひひ!」みたいな輩が次々出てきて、六兵衛も昼寝してる暇なんかありゃしない。義父が仲間を集めて成敗に…。ぐずろ兵衛の六兵衛がだんだん頼もしくなるのがいいね。おこんも女房らしくなってきたし。これで終わり?!いやいや、続きましょうよ。2019/06/22
らび
30
もうね、ぐずろ兵衛じゃなく立派な岡っ引きだし立派に白狐の一味ですわ(笑)毎回一気に敵陣に放り込まれるのも、肝の据わり方も潔いです。極悪人どもはちゃんと成敗されるのもスッキリします。紫電との友情は涙物。お酒を酌み交わしたかっただろうに残念です。彼もまた肝の据わった好漢でした。この分では白狐と黒揚羽は共闘を組むのか?この物語のラスボスか?茂吉との決戦が楽しみです。いつもラストではおこんといい雰囲気なのに次は元に戻ってるのもお約束でしょうか?2019/10/29
真理そら
29
『ぐずろ兵衛うにゃ桜』の改題。この巻まででシリーズ終了かな。おこんとの間もまだしっくりしえいないので、ここから引き続きシリーズ再開ということだろうか。2019/05/16