出版社内容情報
北方謙三[キタカタケンゾウ]
著・文・その他
内容説明
妻を亡くした元弁護士の木野健。虚無感に苛まれ、本土から離れたこの島へ流れつき、漁師として生きていた。ある日、島に作家の群秋生と、薔薇の栽培をしているという山南定男と名乗る男たちが現れ、この辺りの海域に詳しい木野に自分たちのパワーボートの船長をしてもらいたいと依頼をする。断る理由がないまま引き受けた木野だったが、山南という寡黙な男の瞳に深い闇を感じていた―。愛憎と因縁が、心震わせるものたちの運命を大きく変えていく。シリーズ第十五弾!!
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年、佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で日本冒険小説協会大賞、吉川英治文学新人賞受賞。85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞長編部門、91年『破軍の星』で柴田錬三郎賞、06年『水滸伝』全19巻で司馬遼太郎賞、07年『独り群せず』で舟橋聖一文学賞、10年に日本ミステリー文学大賞、11年『楊令伝』全15巻で毎日出版文化賞を受賞。13年紫綬褒章を受章。16年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
38
妻を亡くした主人公というだけで何かがありそうな気がしました。瞳に深い闇を抱えて生きている。心震わせる運命のドラマに引き込まれます。2022/06/27
サン
14
ブラディドールシリーズ15冊目、約束の街では5冊目。沖縄の島で漁をして生活する元弁護士の木野。船で本州から来た群と山南に船長を依頼されてからトラブルに巻き込まれる。やっぱり、シリーズを読み進めるうちに、若月の青さが目立つ。爺さんの良さに気づく。2019/01/20
フク
8
#読了 元弁護士の木野は瀬名島のそばの阿加島で漁をして生計を立てている。 島に群と山南がやってきて掻き回し、粉もんをめぐるいざこざに巻き込まれる。 図書館2024/06/01
白きゅまⅢ
8
『ブラディ・ドール』シリーズ第15巻。妻を亡くした元弁護士で、今は漁師の木野 健から見た、山南 定男という男の生きざまを描いた話し。悲しい結末にはならないで欲しいと、願いながらも、無に向かって走る山南の姿が、何とも遣りきれません!個人的には、結構木野さんは好きなキャラクターです。あとを残された薔薇園は、誰が継ぐのか?木野は、やっぱり瀬名島へ帰るのか?次に退場するメンバーは誰なのか?様々な疑問を残しながら、購入していない残り3巻を求めて、書店で探したいと思います♪★★★☆☆2019/10/18