内容説明
雑誌編集者の宇野千秋は、奈良のアマチュア歴史家・時任修二の伝手で、ある事件の解決を目論むことに。だが時任は失踪し、同じく時任を探す僧侶・志田芳信と出会う。志田のド派手なファッションと態度に辟易させられる千秋。だが時任の部屋で血まみれの古代刀を見つけたことで、二人は連続殺人事件に巻き込まれてしまう。多くの后妃を輩出しながら、忘れ去られた古代豪族・和迩氏と、現代の人々との絆が生んだ切ない真相とは。破戒僧・志田の活躍を描く、古代ミステリーシリーズ第一弾。
著者等紹介
橘沙羅[タチバナサラ]
2006年ハーレクイン・ショート・ラブストーリーコンテスト大賞受賞。2009年『駒、玉のちりとなり』、2010年『天駆ける皇子』(ともに講談社、藤ノ木陵名義)刊行。『横濱つんてんらいら』で第8回角川春樹小説賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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TERU’S本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
128
古代は面白い、その場所に発生したのには理由があり、地名にはかかわりがある。和邇氏をめぐり在野の研究者たちのミステリー。登場人物が個性的て面白い!2020/10/21
カムイ
46
橘沙羅氏は初読、そしてシリーズものらしいです。ミステリーなのですが面白かった❗️僧侶の志田が奇抜なキャラクターなので圧倒されっぱなしでしたもう一人主人公の千秋共々呆けた顔をしながら振り回されました🤣古代豪族の和邇氏は全然知りませんでしたが古代史の面白さに謎解きや勢力分布に興味がありました。ミステリーなので殺人事件も起きますし登場人物の過去や暴かれたくない事柄もあり嫉妬の挙げ句あれをしてしまう驚きの犯人❗️🤣そんなに驚くほどでもないのです嘘ついて(ごめんなさい😅)ミステリーとしては普通ですが今後の→ 2022/07/24
み
24
次作と並んでいたので手にした作品。う〜ん、ちと好みではなく残念なり。手元の次作は、どうするか?2019/09/16
AKI
21
題材、設定、雰囲気、どれも結構好みですこの作品!多くの后妃を輩出しながらも忘れ去られた古代豪族、和邇氏の謎を絡めながら、現代の殺人事件の真相を追いかける、外見 態度共にまるでや○ざのような破壊僧の志田芳信のキャラクターが面白く、勢いがあってお気に入りです。ちょいちょい心の声が漏れている相方役の千秋も、志田とのコンビっぷりにクスリと笑ってしまいました。次作は賀茂氏の謎らしく、シリーズ追いかけます!作者の方は以前別名義の藤ノ木陵で歴史小説(しかも、古代!)も書いているみたいで、そちらも気になります。2019/09/17
kk
19
話のトーンは陰鬱でちょっと救いのないようなところがあるけれど、主人公(男性の方)のキャラがとにかく奇抜で、またその周辺を固める顔ぶれのユニークさが物語に明るい色合いを添えています。古代豪族和邇氏の秘密と16年前の悲しい記憶が、現在の事件と重層的に絡み合いながら、深みのあるストーリーが展開されていきます。映像化されたものを見てみたいし、今後の続編への期待が高まります。2018/12/24