内容説明
自然豊かな多摩川の畔の「バー・リバーサイド」。タクシー・ドライバーのアッコさん、沖縄から風の如く現れた唄者の林哲オジイ…など常連客や初めてのお客も、優しく迎えるマスターの川原とバーテンダーの琉平。春の香りがするミモザ、芋焼酎「越鳥南枝」のカクテル、シチリアのワイン、カラスミ、鹿肉のステーキ、タコ焼き…ほか、心がこめられた幸福なお酒&フード。さあ、あなたも「扉」を開けて小さな旅に出ませんか。
著者等紹介
吉村喜彦[ヨシムラノブヒコ]
大阪生まれ。京都大学教育学部卒業。サントリー宣伝部勤務を経て、作家に。NHK‐FMの人気番組「音楽遊覧飛行~食と音楽で巡る地球の旅」の構成・選曲・ナビゲーターを長年つとめた。現在、PRESIDENT STYLEでエッセイを連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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柊文庫本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
163
シリーズ第3弾!バー・リバーサイドに行きたくなる気持ちがさらに強くなりましたね。ひとりで行って、常連さんと楽しい会話とマスターの美味しい酒で楽しみたいですね。もちろん琉平の料理も食べたいなあ。ただ琉平が軽口を叩いてたら、ちょっと怒るかも…(笑)個人的には『オクトパス・クリスマス』が好きで、モレッティがすごく飲みたくなりました。馴染みのイタリア料理屋さんに置いてあるから、吞みに行きたくなりました。シリーズ3作目にして、最高傑作かな。とにかくお酒が飲みたくなります。2018/12/10
KAZOO
102
このシリーズ3作目です。やはり5つのお話がおさめられています。サラリーマンとしてのやりきれなさ(女性タクシードライバーの話)などもあったりして喜怒哀楽さまざまです。カラスの話もあったりあるいはイタリア人との出会いによって父親の喪失感を埋めてくれるイタリアのたこの料理など、お酒もさることながら料理もおいしそうです。2019/03/26
あすなろ
91
バーは時間の旅。チョット羽を休める止まり木。今回もいいなぁ。特に最初のサザンバードが好きでした。女性タクシードライバーのお話。このコロナ禍、行けていないバーへの募る想いの代わりに三巻目読了です。最後に。孤独を愛する人には、ウイスキーがそっと寄り添ってくれるんですよ、という台湾の美女整体師の周先生の言葉に乾杯。2020/08/30
ポチ
58
美味しい料理にピタッと合う、旨い酒を出してくれるバー・リバーサイド。マスターと琉平と会話を楽しむのもいい、1人で静かに過ごすのもまたいい。行きたいなぁ。2019/03/09
おいしゃん
37
二子玉川の川べりに立つBARを舞台にした短編集。ありきたりな設定に見えて、しっかり二子玉川に根付いた話であるのと、出てくる料理も人物も深い味わいがあるところが、3巻までシリーズになった所以か。離島でタクシー運転手として独立する子や、海外にわたってたこ焼き屋をオープンする子など、スピンオフになっても良いくらい短編それぞれ面白かった。2022/07/29