内容説明
社会人一年目で、三歳の頃から一緒だった猫を亡くしてペットロスになった古澤永(第一話)。小さい頃に飼っていた猫を思い出すと、胸が苦しくなる淀元美(第二話)…。そんな彼らの様子をじっと窺っている三毛猫がいた。その名はミケさん。地域の猫たちにも、そして猫好きな人々にも一目置かれる不思議なミケさんは、愛猫を想い続ける彼らに―!?猫を、そしてペットを愛するすべての人に贈る、温かな涙がこぼれる物語。
著者等紹介
矢崎存美[ヤザキアリミ]
埼玉県生まれ。1985年、星新一ショートショートコンテスト優秀賞を受賞。1989年に作家デビュー。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mae.dat
259
第3弾。5話短篇+おまけショートショート。”NNN”もそうだけど、ネット界隈に漂うミームから着想を得てストーリーを膨らませているのね。「毛皮を着替える」と言うのは、亡くなったねこちゃんが姿を変えて再び現れる現象を指すみたい。これってさ、ねこクローンが産まれても、毛色を確定出来ない現実とも重なって興味深いです。今回の話は、色々な形で亡くなった愛猫と再会し、また新しい生活をはじめるまでの話で安心感があります。『猫が呼んでいる』はネグレクト問題を扱っていて、心がチリチリしました。でも最後は勿論(*˙˘˙)♡。2023/05/25
小梅
154
2019年猫本3冊目。シリーズ3作目ですが、1番泣いたかも… 虹の橋のたもとで待ってる子、毛皮を着替えて飼い主の元に帰る子。2019/02/17
ぶち
109
【猫本を読もう 読書会】 ねこねこネットワーク第三作にして、『シリーズ第一部最終作』。どれも涙なしには読めません。私の猫たちも虹の橋の袂で皆待っていてくれるかしら....待っていなかったらそれは他のもっと幸せにしてくれる人が見つかった証し。安心して橋を渡れます。待っていてくれた子たちと橋を渡っていくのも、新たな幸せの始まりできっと楽しいに違いありません。それにしても、NNNの辣腕工作員のミケさんは、今回も抜群の活躍を見せてくれました。そんなミケさんの引退も匂わせての第一部最終作。第二部が楽しみです。2019/02/18
みかん🍊
103
今回は一度は愛猫とお別れを経験している人たち、冒頭からもう泣けてしまいます、猫は大切な家族また新しい猫を飼えばいいなんて簡単に考えられない、でも毛皮を着替えてまた会いに来てくれるなら、虹の橋のたもとで待ってくれて一緒に天国へ行けるなら少しは救われるのだろうか、もしうちの猫が旅立ったらと想像するだけで耐えられませんが、逆にもし事故や病気で猫を残す事になってしまったらという事も考えないといけない、やはり辛くても最後まで例え痴ほう症になったとしても看取るのが猫を飼う人間の責任。今回もミケさんは大活躍でした。2018/10/31
ダイ@2019.11.2~一時休止
102
NNNからの使者その3。連作短編集。毛皮を着替える(生まれ変わり)がテーマで2代目のお話。今回もミケさん大活躍。虹の橋の話が一番良かった。2018/11/02
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- 七転び八起き 豊ノ島自伝