内容説明
最近寂しさが身に染みる独身男藤本誓のもとに、やけに模様がくっきりとした三毛猫が現れるようになった。と同時に、会社からの帰り道、野良と思われる白猫が「お腹すいた」と猛アピールしてくるように。食べ物を与えるようになった誓は、次第に猫が飼いたくなり、ペット可物件に入居してしまう(表題作「猫だけが知っている」より)。今日もミケさんたちは、猫好きな誰かのことをじっと見ている!?ページをめくるたび、あなたも猫の魅力のとりこになる、モフモフ猫小説誕生!
著者等紹介
矢崎存美[ヤザキアリミ]
埼玉県生まれ。1985年、星新一ショートショートコンテスト優秀賞を受賞。1989年に作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
ちびうさぎの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
243
【ねこの日のねこねこ大作戦】『猫にかまけて』シリーズで、個人的お馴染みの町田康さんの話をしていて、奥さんに「NNN」の存在を教えて貰ったよ。「ねこねこネットワーク」と言う組織の略称だそうで、町田さんはロック・オンされていると……確かに。NNNの活動を著した短篇5篇。ねこ好きさんとねこの幸せを繋いでほっこり( ˙꒳˙ )。中枢として働く三毛さんの判断力は素晴らしく、三毛さんを支えるねこちゃん達も有能。ねこは人の気持ちを人以上に機微に感じ取るのですね( ¨̮ )。シリーズも一作目、続きも読んで行きましょう。2023/02/22
小梅
180
なんとなく「ぶたぶたお医者さん」を読んだ直後に読んで正解だった事を、あとがきで知る(笑) しかし、ミケさん良い仕事してるなぁ〜2018/11/30
ぶち
122
恐るべしNNN(ねこねこネットワーク)。NNNは、人間にネコを送りつけ、強制的に20年近く面倒を見させようと日々暗躍している恐ろしい地下組織らしいです。猫好きの人間に野良猫を派遣し、飼い猫として幸せに暮らさせるためです。下僕(飼い主)候補として認められた人間は最高のタイミングで猫に遭遇して飼い主となる。そして、猫はもちろんのこと、下僕たちも皆幸せになるのです。おや、ななか立派な組織じゃないですか。恐いどころか頼れる良い組織ではありませんか、NNN。この本は、そんなNNNの暗躍を描いたファンタジーです。2018/11/22
ダイ@2019.11.2~一時休止
122
連作短編集。猫好きのためのお話。シリーズ化して、今後ぶたぶたさんと交互に出してほしいな。2017/10/27
miww
109
NNN(ねこねこネットワーク)。猫を必要としている人、人間に飼われたいと思っている猫、NNNが背中を押していっしょに暮らすまでの5つのエピソード。哀しいお話がなく、どれもその出会いによってみんなが幸せになれるのが嬉しい。猫本はこうでなくちゃ。貴重な三毛のオス猫ミケさんが結ぶ縁に読んでいる間中温かい気持ちで満たされワクワクした。とりわけ猫目線のお話が可愛くて猫好きにはたまりません。うん、猫ってやっぱり人生最強の相棒、読友さんが断言される「猫好きさん必読」に納得の一冊です。2017/11/14