内容説明
小さな駅ナカ書店“金曜堂”。名物店長の南、金髪のオーナー・ヤスさん、喫茶担当イケメン栖川、そして年上の南に想いを寄せる学生アルバイト・倉井の四人が働く店には、様々な想いを抱き「いまの自分にぴったりの一冊」を求める客が訪れる。ある日、倉井に大学内で話しかけてきた女子学生たちが、ひょんなことから一日だけ“金曜堂”を手伝うことに。けれども、同じ同好会だというふたりの仲は、どう見てもぎくしゃくしていて…。温かな感動を呼ぶ人と本との出会いの物語、シリーズ第三弾。
著者等紹介
名取佐和子[ナトリサワコ]
兵庫県生まれ。明治大学卒業。ゲーム会社に勤務した後、フリーとして独立。ゲームやドラマCDのシナリオを手がける。2010年『交番の夜』(リンダブックス)で作家デビュー。著書に、第5回エキナカ書店大賞第1位に輝いた『ペンギン鉄道なくしもの係』(幻冬舎文庫)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
281
シリーズ第3弾!全2作より今作が好きかな!たぶん登場人物にまつわる過去とか、ふり返りとかがひと段落したからなのか、倉井くん、槇乃さん、ヤスくんも、栖川さんもキャラが確立して、お仕事的要素が強くなったからかもしれないから、面白くなったのではと思ってます。それから今回は何気に絆プラス愛⁉がテーマにあるのかなあとも思ってます。とにかく金曜堂が実在していれば疲れてても毎日、足を運びたいですね(^-^)それにしても栖川さん…奴はただ者ではないな(^^)2017/09/27
mariya926
150
とうとう古典が出てきました。しかし私たちが作者の想いを汲み取る必要はなく、自由に読んでいいというのが有難いです。また『人は誰しも、気が遠くなるほど多面体の生き物なんです』ということは最近感じています。こういう人!!って決めつけると自分が楽になりますが、誤ってしまうこともあります。今回は秋ということで、寒い冬の前明けの感じでスッキリしきれない終わりかな?と思いましたが、『ハルさん』でスッキリ締めてくれました。ハルさん読んでおいて良かったです。どの季節にも一冊ずつ読了本が混じっているのが嬉しかったです!2020/08/02
おしゃべりメガネ
134
シリーズ3作目で2作目を未読のまま、読んでしまいました。扱われている作品が『ノルウェイの森』だったのが最大の理由で、また再読したくなりました。「金曜堂」という書店を舞台に繰り広げられる様々な人情ドラマとちょっぴりミステリーが絶妙なバランスで描かれています。アルバイトと店長のほのかな恋愛模様もベタ甘すぎないので、いい感じです。二作目をすぐに読まなかった理由として、どうしても違和感のあるオーナーのキャラがやっぱり本作でも、残念ながら馴染めませんでした。何かと「コラ」と凄む口癖が最期までダメなままで読了です。2018/06/22
yanae
119
シリーズ三作目。今作もとてもよかったです♥️読みたい本が増えて困るー(笑)今作では主人公の成長が見えるのと、店長との仲がほんの少し近づいたかな。出張の話、よかったです。「ハルさん」は未読なので是非読みたいと思った。「ノルウェイの森」は再読したくなった。茨木さんの作品も気になる!あー。読みたい本が減らない悲鳴(笑)次作も楽しみです♥️2018/04/16
nico🐬波待ち中
112
シリーズ第3弾。好きな本について熱くなる〈金曜堂〉のメンバーと本の話がしたくなる。今回は友達や夫婦、親子といった人と人との関係について考えさせられた。特に『ハルさん』は一度読んでみたい。「子育ての最終目標は、自立。ひとりで生きていく力をつけさせること」は子育て中の私にとってズシリとくる言葉。子供がやりたいことを見つけて独り立ちする時、私もそっと背中を押してあげたい。秋の夜長、温かくて美味しいポタージュを飲みながらまったりと本を読む…なんて贅沢な一時。「読書は人の心の映し鏡」この言葉を胸に今日も読書しよう。2018/02/14