内容説明
東京生まれの鏡味龍は名古屋大医学部に今春から通う大学生。喫茶店を営む祖父母宅に下宿した龍は、店の常連客から、家にピンポンダッシュをされ、外に出ると家の前に手羽先の骨が置かれ困っていると相談を受ける。龍は友人と先輩の助けを借りて、謎に挑む。手羽先唐揚げ、寿がき屋ラーメン、味噌おでん…名古屋めしの魅力が満載の連作ミステリー。書き下ろし!
著者等紹介
太田忠司[オオタタダシ]
1959年愛知県生まれ。名古屋工業大学卒業。81年、「帰郷」が星新一ショートショート・コンテストで優秀作に選ばれ、90年、長編ミステリ『僕の殺人』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんごろ
254
緩いね~!リラックスさせてくれるね~!ほのぼのするね~!名古屋めしグルメツアーに行った気分になるね~!名古屋の県民性というものが、なんとなくわかる気分になるね~!これ読んだら名古屋にまた行きたくなるね~!名古屋という街、名古屋めしの愛情が詰まった作品でした。日常のミステリーというよりは謎解きという方がしっくりきますね。舞台の喫茶ユトリロで、常連さんと仲良くなって、モーニングを食べて、常連さん方とおしゃべりしたいですね。 2017/11/25
名古屋ケムンパス
145
駅西「駅裏」、モーニング、手羽先、コメダ、寿がきやなどなど、名古屋を語るに欠くことのできない食文化を散りばめています。作品には「ソウルフード」と云う言葉が何度か登場しますが、そのものずばりです。好き嫌いの範疇でなく、暫く遠ざかると禁断症状が現れます。名古屋なまりは隠し果せても、禁断症状はどう鎮めるのでしょうか。昔、「ういろう」の種類(白、黒、抹茶…)を問う名古屋人度チェックテストがありましたが、禁断症状があるなら間違いなく「陽性」です。アベノマスクは効果なしです。作品に違和感は「全くあたりません」 2020/06/30
yanae
120
お気に入りさんが読んでいたのが気になり手に取りました。初作家さん。名古屋の昭和風情薫る喫茶店「ユトリロ」を舞台にした日常ミステリー。一時期名古屋にすんでいたので、名古屋めし、名古屋弁が懐かしく心地よい(笑)名古屋めしは意外なうんちくが聞けてびっくり。えびふりゃーがタモリ発だったとは知らなかった!そして、寿がきやの話を読んで、寿がきやラーメンが食べたくなった。ソウルフードってわかるなぁ。ブロンコビリーとか、名古屋にいたことのある人は、嬉しいお店がたくさん出てくる(笑)個人的にすごく楽しんだ1冊でした。2017/04/25
みかん🍊
113
名古屋駅西の喫茶店が舞台の名古屋めしミステリー、実在のお店屋さんや名駅の風景も出てきて、名古屋人ではないがよく行くので馴染み風景が楽しい、東海地方の人間にとっては寿がきやは「美味しいとか不味いとかそういうレベルではない」というのはよく分かります、お金のない学生時代には必ずお世話になってる寿がきやはたまに無性に食べたくなる味です、しかし名古屋では図書館にまで入っていたとは驚き。そして名古屋の人は朝モーニングを食べてから出勤の風習と言う事は主婦は朝ご飯を作らなくていいのか。2017/02/24
Atsushi
109
名古屋駅の西にある喫茶店ユトリロを舞台にした六話からなる短編集。ミステリー仕立てになっているが、ストーリーよりも故郷名古屋のお国訛りと地元めしが懐かしい。美味しいコーヒーが飲みたくなった。2018/11/25