内容説明
「幕政のすべてを米から金へ」変える大改革に挑むお側御用取次・田沼意次。金で動く世を拓くためならと、意次に手を貸すこととなった浅草の両替商・分銅屋仁左衛門。しかし、早くもこの動きを察した江戸有数の札差・加賀屋は、利権渡すまじと根回しを始める。武士たちの首を抑えているも同然の加賀屋を向こうに回し、分銅屋が打つ手とは。金と利権をめぐる火花が散り、お庭番が暗躍するなか、分銅屋の用心棒として雇われた浪人者・左馬介も命を懸けて立ち向かうことになる。しかし、剣の腕はまだ頼りなく―。江戸の「金」に斬り込む大好評シリーズ、第二巻。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年、大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業、歯科医師。97年に「身代わり吉右衛門」で桃園書房主催第20回小説クラブ新人賞佳作、2010年に単行本『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第16回中山義秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
111
シリーズ二巻!「仕事をしても死、失っても死。死にかけても腹は空くか・・生きている証拠だ。」と云う正直者の浪人・左馬介が良い。これからどんどん成長していくのだろうな。そこには両替屋と札差の争いと後ろにひかえる田沼意次の思惑があるのだが・・面白いところに眼を付けたと思っていたが、これはこの先が楽しみになって来たよ。久しぶりの上田さん、追いかけることにしよう。2016/12/03
とし
99
日雇い浪人生活録「金の諍い」2巻。少しハラハラさせられる頼りなさそうな主人公左馬介、雇い主の分銅屋仁左衛門の方が主人公のようですが次巻では少し成長するかも。2018/11/27
やま
88
日雇い浪人生活録2作目 2016.11発行。字の大きさは…小。 浪人・諫山左馬介を通して江戸時代の「金(かね)」について書いた物語です。 亡き八代将軍・徳川吉宗から遺言として、幕府経済を豊作不作で大きく左右される米でなく、価値の一定した金に代えていけと命じられた御側御用取次・田沼意次は、両替商・分銅屋仁左衛門と協力して米から金の重商主義政策へと進む準備をしています。 その動きを察知した公儀目付が、配下の徒目付に分銅屋を襲わせますが、諫山左馬介と御庭番とで撃退します。 続く→2020/11/11
コニタン
12
諌山左馬介は、今までの上田秀人の作品の主人公の中で強くないし頼りない。生きるために雇い主分銅屋仁左衛門の用心棒となり、店が襲撃された跡片付け等の手伝いも行う、真面目で気配り出来る人柄、新しいタイプの主人公だな。2016/11/19
蕭白
11
主人公のキャラの良さに魅かれてシリーズの購入を決めました。暗くならないのがいいです。2020/09/10
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