内容説明
有名電機メーカーに勤める菊池沙里は、大学時代にゼミで同期だった宇藤輝良と再会する。卒業して五年、宇藤は「ねこみち横丁振興会」の管理人をしながら、脚本家になる夢を追い続けているという。数日後、友人の結婚式の二次会後に、宇藤がよくいるというねこみち横丁のBAR追分に顔を出した沙里だったが…(「オムライス日和」より)。昼はバールで夜はバー―二つの顔を持つBAR追分で繰り広げられる人間ドラマが温かく胸に沁みる人気シリーズ、書き下ろしで贈る待望の第二弾。
著者等紹介
伊吹有喜[イブキユキ]
三重県生まれ。中央大学法学部卒。2008年『風待ちのひと』(「夏の終わりのトラヴィアータ」より改題)で第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんごろ
668
BAR追分の続編です。やっぱり面白い!アップルパイも食べたくなる(^^)オムライスが食べたくなる(^^)餃子が食べたくなる(^^)豚の生姜焼きが食べたくなる(^^)そして、BAR追分だけでなく、ねこみち横丁自体に行きたくなりますね(^^)登場人物の過去にも触れられ、新たな登場人物?も現れて続編でる要素が…(^^)続編がでるの期待して、続編でたら今回は話になかった地下の湯の話も書いてほしいですね(^o^)2016/05/01
ミカママ
551
追分の続編。お料理やお酒の記述が前作より格段にパワーアップしとる。よって読みながらお腹が減る。オムライス、今年の夏、松本の老舗の洋食屋さんで食べたのが美味しかったなぁ。餃子の皮から作るとか、、、いくら食いしん坊でも、わたしには無理。今回の帰国で手に入れたのはここまで。この続きはな〜、もういいかな〜〜←2019/08/19
さてさて
546
『あたたかな食べものの匂いと、にぎやかな人々の笑い声』。『BAR追分』のある『ねこみち横丁』は、提供される美味しそうな料理の数々と、それを囲むほっこりとした人々の笑い声が今にも聞こえてきそうな魅力に溢れていました。そして『昼間の明るさと夜の静けさ』という二つの顔を持つ『BAR追分』。『昼間はバールで、夜はバー』と、それぞれに魅力のある側面を見せるお店を舞台に活き活きとした人の生き様が描かれるこの作品。一冊の小説を読んだだけなのに、視覚、嗅覚、そして味覚の全てが満たされた、そんなとっても美味しい作品でした。2022/01/26
Yunemo
489
ゆったりと落ち着いた気分になって読了です。何故なのかな?こだわり料理の味が身に沁みて、各登場人物の心が温かくて、何とも言えない味わい。良いとか悪いとかの範疇で考えるんじゃなく、各人それぞれの持ち味が温かさを軸に表現されてるから。昼と夜のBAR追分、どちらもいわゆる普通の人が集まって。食と感情が相俟って人は幸せ感を味わえるんだ、しみじみと感じ入り。バール追分の食は何とも言えずに腹がなります。バー追分での酒に喉がなる、そんな場面も、もうちょっと描いて欲しいな、と想うのは望み過ぎですか?宇藤氏の成長を楽しみに!2017/05/14
紫綺
281
BAL追分第2弾。好きな作品なので、シリーズになってうれしい!食べ物の描写が巧すぎて、読みながら何度も唾を呑み込む。オーソドックスなメニューなのに、特別なご馳走のように心の胃袋を満たしてくれる温かい逸品。2016/04/01