内容説明
天保六年十一月十五日、土佐城下の坂本家では、一貫の目方があって、背中まで金色の毛がびっしり生えた男児が誕生した。龍馬と名付けられたその子は、両親や姉など周りの人びとの深い愛情を受け、たくましく育っていった。そして弘化二年、十一歳の龍馬を、母・幸は、「鯨組に世話になりなさい」と一人、旅に出したのだった……。一方、土佐の山里では、二年半遅れで生まれた中岡慎太郎が大庄屋の跡とりとしてふさわしい少年に成長していた。土佐出身の著者が渾身の力をこめて描く、「龍馬伝」の幕開け、遂に文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
61
郷士の次男坂本龍馬と大庄屋の長男中岡慎太郎が誕生し、運命の出逢いをしたところで山本龍馬伝一巻は了。運を持って産まれた龍馬。肝が太い慎太郎。同じ山本ジョン万次郎伝の例で引けばまだまだ続くのであろうこのシリーズ。司馬龍馬伝も読んでみようと思い続けてたので、いずれ読んで比較していけたらと考えている。山本氏は、やはり周りの描写が雑学に富み的確で愉しい。そして明るい。そして、少しもの足りず…。そこもジョン万次郎伝と同じ。いずれにしても、次作が出たようであり、そのうちに次作も読みます。2015/09/07
まっきー☆
2
実は、初めて歴史上人物の物語を読んだ! 歴史上人物のノンフィクションってどこまで本当なのかがイマイチわからず、ずっと敬遠してきたけど、一力節さく裂で面白かった! 感覚的にはフィクションとして読んでいるけど、要所要所に司牡丹が登場し、途中酒屋に走ることになったが、一力さんの高知愛・司牡丹愛があふれる話だと思った。 続きも楽しみ~。 また司牡丹を仕入れねば。2019/03/25
トラジ
1
龍馬が少年期に鯨漁って新説?ピンとこない。が物語として楽しめた。2015/08/26