内容説明
熱き剣客・峡竜蔵は三十三歳となり、彼が三田に構えた直心影流の剣術道場も活気をみせていた。そんなある日、竜蔵は同流派の大師範・赤石郡司兵衛から剣の強者達が腕を競い合う“大仕合”への誘いを受ける。勝者は当代一流で憧れの剣客・団野源之進との立合いを許されるという。弟子たちと共に稽古に邁進する最中、竜蔵は剣技抜群の強敵が六年間の武者修行を終えて帰ってきたことを耳にする。しかもその男は妹分の綾と因縁浅からぬ仲であると知って―(「第四話 大仕合」より)。切磋琢磨する直心影流の剣士たちの爽やかな姿と、それを取り巻く人々の温かな縁を描く、大好評シリーズ第九弾!
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に『浪華騒擾記』が入選。その後フリーとなり、『水戸黄門』『必殺仕事人』『剣客商売』などのテレビ時代劇の脚本を手掛け、現在も数多くの舞台作品にて脚本家・演出家として活躍する。2010年小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
40
剣客太平記「大仕合」9巻。峡竜蔵も33歳になり、直心影流峡道場も、彼の人柄と周りの人々の支援で門弟も少しずつ増え人格も備わってきた、竜蔵さんは妹分としている綾さん、お才さんとの関係はどうなっていくのか、そろそろ嫁をもらっても良いのではやきもきするな~。2014/02/17
ドナルド@灯れ松明の火
13
赤石道場での大仕合に向けて竜蔵が気が張る中、清十郎はお才に今までの経緯と背景を白状させられかつ熱い想いまで吐露してしまう。一方大仕合の為に突然江戸に戻って来た裕司郎が突然綾に求婚し、竜蔵は慌てふためく。剣客とはいえ女心には疎い竜蔵が、大仕合に挑み遂に勝利して綾を娶るのか気を持たされる。 お薦め2020/07/17
ニッキー
13
遂にお才は佐原信濃守の娘である事が明らかに。竹中庄太夫の娘緑に求婚者が現れ、竜蔵に直心影流の大仕合を前に綾との関係が雲行きがあやしくなって来た。妻にお才をとるか綾をとるか。清十郎がお才を想っているので、綾を娶るか。沢村直人は医者になると言うし、竜蔵は直心影流の的伝を引き継ぐか。2018/12/22
ともちゃん
6
「あこがれ」では遂にお才の父が大目付・佐原信濃守であることがわかる。そして直心影流の大師範・赤司郡司兵衛から剣技抜群の剣士による大仕合に竜蔵も出場することになる・・・。今作ではなんといっても峡道場の板頭・竹中庄太夫の足許がふらふらとおぼつかない”秘剣蚊蜻蛉”であろう、見てみたものである。2015/01/09
花々
6
竜蔵のこれからをどうするかという心の揺れ、迷いが繊細に書かれていた。以前の懐かしい面々もちらほら登場して嬉しかった。2014/08/15
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