内容説明
「理術」の才能を見出された少女剣士・黒川夏野は、術師・樋口伊織に弟子入りを決める。その道中で子どもを捜す不思議な女と出会う。妖かしの眼を持つ夏野は、彼女が女妖であるのを見抜くが…。一方、夏野と妖魔の眼で繋がっている山幽の子である蒼太は、共に生きてきた剣士・鷺沢恭一郎と大老の世継ぎである弟・一葉との再会に歯痒い思いを抱く。だが夏野の危機を予知したことで、恭一郎とともに夏野の元へ旅立つ―。人と妖魔がせめぎ合う世界を描く、第四回角川春樹小説賞受賞作の続編が登場!
著者等紹介
知野みさき[チノミサキ]
1972年生まれ。ミネソタ大学卒業。東京でウェブ編集の仕事に携わったのちカナダに渡る。現在、バンクーバー在住。五大銀行のひとつにて内部監査員を勤める。2012年『鈴の神さま』(ポプラ社)にてデビュー。また同年、『妖国の剣士』で第四回角川春樹小説賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねむねむあくび♪
50
大満足♪(*^_^*)世界観もしっかり、細部の台詞も染みる良い作品。人情味もあり、時代物としてもファンタジーとしても秀逸♪この作家さんがどんな風な作品をこれから生み出してくれるのか、今後がとても楽しみです。まだまだ成長していくんだろうな♪先ずは、この作品の続編を、早く書いてください~(o゚□゚)o≪≪≪(笑)2014/05/17
BlueBerry
32
シリーズ2作目なので物語には直ぐに入り込めました。ちょっと物足りない感じはしましたが次も読もうと思っています。2013/12/30
フキノトウ
30
一作目もよかったけど、二作目も面白かったです。それぞれのキャラクターが成長していき、どこか清々しい読後です。続きが出ているのを読書メーターで知りました。ありがたいです。2015/03/21
七色一味
28
読破。まだすこし、もっさりとした筆運びの部分が見られるけど、話はだいぶスッキリしてきたかな。相変わらず作者が夏野に求める「主人公像」が、読み手に伝わってきていない気がする。術に長けるでもなく、剣技に長けるでもない、中途半端なお荷物感がどうもいけない感じがねぇ…。ただ、それでも夏野を主人公に据えているからには、何かがあるはずなんだけど…(笑)2014/09/30
はにこ
24
親の子を思う気持ちがよく伝わる作品だった。たとえ血が繋がっていなくても失ったときの悲しみはいかほどか。恭一郎を思うがあまり自ら去ろうとした蒼太が健気で可愛らしかった。人は悲劇が起こったときにその責任をどこかへ追及したくなるけど八つ当たりはいけないね。肝に命じます。2020/08/22