内容説明
日本橋塩梅屋に、元噺家で、今は廻船問屋の主・長崎屋五平が頼み事を携えてやって来た。これから毎月行う噺の会で、噺に出てくる食べ物で料理を作ってほしいという。季蔵は、快く引き受けた。その数日後、日本橋橘町の呉服屋の綺麗なお嬢さんが季蔵を尋ねてやって来た。近々祝言を挙げる予定の和泉屋さんに、不吉な予兆があるという…(第一話「目黒のさんま」)。他に、「まんじゅう怖い」「蛸芝居」「時そば」の全四話を収録。美味しい料理と噺に、義理と人情が息づく人気捕物帖シリーズ、第六弾。ますます快調。
著者等紹介
和田はつ子[ワダハツコ]
東京都生まれ。日本女子大学大学院卒。出版社勤務の後、テレビドラマ「お入学」の原作『よい子できる子に明日はない』、『ママに捧げる殺人』などで注目される。ミステリー、ホラー、時代小説などで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆのん
67
【料理人季蔵シリーズ6作目】元噺家の吾平。父親亡き後、噺家の夢を諦め大店の主人に落ち着く。5作目で想人と結婚したが、月1で噺と料理の会を開く事に。今回の4作品は全て落語の題名がついていた。そして落語の内容に纏わる料理が美味しそう。事件は江戸で有名な祈祷師を始め大店への嫁入りや、妾奉公、阿片などなど、こちらも盛り沢山だった。512019/02/11
はにこ
34
長﨑屋の五平が演じた落語と共に話が進む。怪しい預言者と、それとツルむ中西屋。彼らの狙いは??物騒な事件が立て続けに起こり、季蔵が捜査に乗り込む。今回はただ始末するのではなく、取っ捕まえなければいけなかったから苦労したけど頑張ったね。人が死にまくって救いが無かったけど、最後の屋台の煮売り屋に救われた。もう一人の預言者の今後も気になる。2021/11/06
Mark
25
今回のお話も料理がうまく表現されていて、まるで目の前に並べられているように感じました。それに料理にまつわるお話がとても勉強になりました。シリーズが進むにつれ物語が深くなってきていい感じですね。時そば、旨い料理ですね。2015/02/27
ichi
23
【図書館本】シリーズ6巻目。登場人物が定着して気軽に読めるようになってきました。 秋刀魚料理がう〜ん。美味しそう!料理も楽しめ、裏稼業として活躍する季蔵も必ず事件解決してくれると期待を裏切らない内容です。2015/09/10
ジュール リブレ
20
シリーズ5冊目。面白いもので、料理人としての腕前が、重ねるごとに磨かれているような… 今日、新聞に9冊目の広告が出ていましたね。たいしたものです。2010/10/16