内容説明
総合武術「不動流」の宗家・長尾高久が謎の刺客に惨殺され、唯一の犯行目撃者で一人娘の久遠はショックのために極度の自閉症に陥ってしまった。高久の無念を晴らすために、内弟子の飛鳥、高久の盟友奥田白燕たちは、警察とともに捜査を始めるのだが、そこに現れたのは久遠の命とともに不動流を根絶するための、新たなる暗殺者だった…。壮大なスケールで描かれたアクション小説の傑作シリーズ第一弾。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。卒業後、レコード会社を経て執筆に専念。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうけん
8
すまぬすまぬ誠にすまぬ。突然この本が読みたくなって急遽入手しあっと言う間に第1巻を読み終えてしまった。 驚いたことにこの本は1989年に初版が出ている。もう30年上前だ。今読んでも全然古さを感じさせない。いやはや大したモンだ。そしてあとシリーズは3冊ストックがある。ウシシ こう言うのを読書の秋というのだぜ。ああ楽しみだ。2020/10/25
永田 誠治
7
意外と面白い。いわゆる大衆娯楽小説だけど、サクサク読めて分かりやすく夢中にさせられた。やっぱり本は難解なのはダメだね。書き手本位でなく読み手本位でないと。格闘家の精神性も見事に描きつつ、ファンタジー要素も取り入れて、漫画的なヒロイン像。北村龍平あたりが映画化したら面白そう。続編があるみたいなので是非読みたい。今野敏の名前すっかり要チェックの仲間入りです。2013/12/10
史
5
アクションであり、どこかスピリチュアル。癖の強い四人の武闘家と、ヤクザと陰謀、あと積極的に乗る警察。少し単純な世界観であるけれども、まあ時代やらなんやらも踏まえてこれくらいの軽さでもいいのかもしれない。悪くない。2022/11/02
gonta19
5
2009/9/17 ジュンク堂住吉シーア店にて購入 2010/3/8〜3/9 総合武術「不動流」の宗家が何者かに惨殺される。その現場を目撃してしまった娘の久遠はショックのため極度の自閉症になってしまう。内弟子の飛鳥やジャクソン、宗家とともに皆伝を受けた白燕たちは、警察とともに犯人を捜しはじめるが。 今野氏得意の空手と黒組織をからめた壮大なスケールのアクション活劇。気楽に読めて楽しめる。「不動流」という名前はそういうことだったのね。4巻まであるので楽しみだ。2010/03/09
陽介@中四国読メの会参加中
3
格闘物読みたいなぁ、と思い手を出しましたが、途中主人公が「守護霊が云々」言い出して仰天。とは言え超常現象が起こるわけでなく、あくまでも格闘というか武道ものでしたが、見方によっては電波なヒロインが悪党を電波な発言で改心させる作品にも成りかねないですね。一気に読めて面白かったのは間違いないです。2012/02/16