内容説明
南町奉行所の隠密同心長月藤之助の息子・隼人は、日々剣術道場で汗を流す十七歳の若者。無口ながらも実直で、剣も手練れの父を見て育った隼人は、藤之助のような同心になりたいと感じていた。だがその矢先、藤之助は、事件の探索中に謎の刺客に襲われ、帰らぬ人となってしまう。父が追っていた事件は、なんだったのか。父の仇を討つため、隼人は事件を追うことを決意するが―。傑作時代長篇、待望の文庫化。
著者等紹介
鳥羽亮[トバリョウ]
1946年埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒。小学校教員在職中に執筆を始め、デビュー作『剣の道殺人事件』で、第36回江戸川乱歩賞を受賞。その後もミステリーを中心に作品を発表し、近年は、時代小説の分野で評価が高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フク
10
剣客同心・鬼隼人シリーズの主人公、長月隼人にとっての初の事件を描く。他作では剣も捜査にも経験を積んだ同心である隼人も、今作では若い。というか幼い。 脇を固めるレギュラーの八吉や野上が心強いのはもちろん、実在の剣豪である男谷精一郎や千葉周作も登場して華を添える。2020/01/19
siopop
1
昔剣道をやっていたせいか、直心陰流って好きなんですよね~ 本の扉を開いて直ぐにこの言葉、もうそれだけで読む気になってしまいました。 他の時代小説に出てくる剣劇のシーンと比べてもこの本はかなり本格的な記述になっているような気がします。とても楽しいです。2014/03/18
ぴょこたん
0
新人同心にはあまりに敵が強大すぎて…なかなか進まない!早く解決してやってー(苦笑) テレビの時代劇だと、1時間の番組で1事件解決するけれど、これを例えるならば、週1回の1時間番組で2か月くらいかけているように感じました。 が、そのぶん下巻読後はすっきり!するんでしょうね。早く下巻を読みます。2017/05/22