内容説明
“辻海運”の社長令嬢・希世美は、S女子大の三年生。何不自由なく育ち、大学生活を楽しんでいたが、突然父親の会社が倒産。そしてその上父が失踪、母は自殺、弟は危険なアルバイトでヤクザに追われ、さらに妹までが…。次々と襲う苛酷な運命にたったひとりで立ち向かう希世美だったが、その物怖じしない態度をヤクザの若頭・大町に見込まれてしまう。「悲劇のヒロイン」を待ち受ける未来とは?!前向きに明日に立ち向かう女性を描いた長篇小説。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年、福岡生まれ。76年に『幽霊列車』でオール讀物推理小説新人賞、80年に『悪妻に捧げるレクイエム』で角川小説賞を受賞。「三毛猫ホームズ」「三姉妹探偵団」シリーズの他、ミステリー、サスペンス、家族小説、恋愛小説など幅広く活躍。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
77
父親の会社の倒産。父親が女性と逃げる。 母親が負債者から追求を受け飛び降り自殺。 弟が危ない仕事をして,暴力団から追われ殺人を犯す。 妹が重病で倒れ、手術の必要がある。 これらの五重苦をどう乗り越えていくか。 たまたま主人公の思い切りの良さに共感していく人の輪が広がる。 人生って,ひょっとしたらこういうものかもしれないと思えました。 ありえそうにないことが,実際にあるから人生って楽しいのかも。 超前向きなところから道が開ける。2010/11/24
たぁ。
10
まだ21歳、大学生のお嬢様に、これでもか!というくらい、不幸な出来事が次々と襲いかかってきます。ヤクザの大町にも好かれ、いつのまにか姉さんになってしまうのか、とも思われたけど、大町さんはあっけなく殺されてしまいました、とさ!またまた2時間ドラマでした。それでも、おもしろかったデス。2020/06/28
あつ子🐈⬛
8
再読。これでもかと不幸に見舞われるヒロインが、持ち前の明るさと強さで、再び太陽の下を歩き出すまでの物語。元気でます。2018/07/27
sasako
3
本当は再読。 アップテンポ。いい感じなヤクザ屋さんと恋仲になるw ある日突然今までの生活が一変。父が失踪、母や自殺、弟は殺人犯、妹は入院。 ヒロインは一人頑張る。 通快系なので読みやすいし、キャラが好感度がモテるタイプが多い2014/10/26
雲
3
確かに悲劇な出来事が連続して起こっている。けれどもそんな中、俗にいう「悲劇のヒロイン」ぶらないでたくましく生きていく主人公が素敵。