内容説明
日常生活で最も恐ろしい失敗は何か?それはプライバシーが満載のケータイを失くし、危険人物に拾われること…。新宿のデパートで企画開発部にいる尚美は、ある日公園のベンチにケータイを置き忘れた。急いで取りに戻ったが、もうない…。それには不倫相手の上司と交わした赤裸々なメールや、秘密の写真が保存してあった。しかも拾ったのは、ストーカー行為で会社をクビになった借金まみれの中年男!その日から尚美には姿を見せない男がつきまといはじめる…。あなたの身にも起こりうるリアル度百%の恐怖。
著者等紹介
吉村達也[ヨシムラタツヤ]
1952年、東京生れ。一橋大学商学部卒。ニッポン放送のディレクター、扶桑社の書籍編集長を経て、1990年より専業作家に。推理小説とホラーを中心に独自の企画性に富む作品を続々発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mr.lupin
57
上司と不倫をしている尚美はある日公園のベンチにケータイを置き忘れた。ケータイの中身は人には決して晒せない内容のメールや写真が。しかしそのケータイを拾ったのがストーカー行為で会社を首になってホームレスをやってる男。ここからは、ほぼ想像通りに展開していくストーリーだった。しかし終盤にかけては、ちょっと粗削りな感じがした。もう少しハラハラ、ドキドキが欲しかったな。誰にも起こりうるリアル度100%の恐怖を味わいながら一気に読了した。☆☆☆☆☆2019/09/27
ジンベエ親分
34
落とした携帯をストーカー体質のホームレスに拾われたことによる恐怖の数日間を吉村流のタッチで描いたサスペンス。最近の"このミス大賞"関連作に「スマホを落としただけなのに」という同じネタの作品があることを思い浮かべながら読了。メールのやりとりや画像を保存した携帯のロックもかけない主人公の女性、簡単に他人に携帯を盗み見られる不倫相手の上司等、登場人物が最も愚かな判断、選択をするあたりは、この手の話のもはやお約束だね(笑) しかしヒリヒリ来る追いつめられ感は一級品。「スマホを」の方も読んでみよ。2017/08/13
優花 🍯モグモグ
24
携帯はプライバシーの宝庫。今の時代だからこそ悪用される心配もある。野本尚美も ささいなきっかけで携帯を落とし、人生を大きく変えてしまった。そして、窮地に立った時に その人の本性が現れるもの。携帯で得る物もあるけれど失う事もある。最後は 「こんな感じで終わるんだろうな」とありきたりな終わり方でした。2012/09/06
ゆん
23
ケータイを失くした、最悪の男が拾った、そのケータイの中には不倫相手との人に見せられないような中身が…。 ケータイ紛失という不運が破滅へ向かう…と言うお話。 携帯を紛失さえしてなければって言うけど、不倫さえしてなければこんなことにはなってないのでは? と少しシラケて思ってしまう。 しかしお話の内容はとても面白く一気読みでした。2020/10/19
バトルランナ-
23
読友に紹介されたんですが、恐い本です。最初は普通そんな写真、ファイルにロックかけるだろーと思っていたが、引き込まれた!楽しめました!この作家他の作品も読んでみよー。2014/04/03