内容説明
あてのない旅を続ける椿三十郎は、涼を求めて羽州街道を進んでいた。山間の峠を越えた時、三十郎は、旅装束の男女三人が、五人の武士たちに追われているのに遭遇する。明らかに劣勢の三人は、一人がたちまち斬られ、窮地に陥ってしまう。見かねた三十郎は、助太刀に飛び込むが…。それがきっかけとなり、垣崎藩の一派に用心棒として雇われた三十郎は、藩の騒動に巻き込まれることに―。『用心棒椿三十郎』のオリジナル続編、待望の書き下ろし。
著者等紹介
鳥羽亮[トバリョウ]
1946年埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒。小学校教員在職中に執筆を始め、デビュー作『剣の道殺人事件』で、第36回江戸川乱歩賞を受賞。その後もミステリーを中心に作品を発表し、近年は、時代小説の分野で評価が高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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大泉宗一郎
17
黒澤明監督『用心棒』、『椿三十郎』の三十郎・シリーズのオリジナル続編ということだが、三十郎の言動がまったく三十郎らしくなく、三船敏郎はおろか、織田裕二にも重ならないのには閉口した。『用心棒』のような豪快さやユーモアもなく、『椿三十郎』のような知恵合戦や軽妙さもない。ストーリーもとくに特筆すべき点がなく、何度も同じフレーズが使われるところなど、言い方は悪いが、シリーズ名を借りた三文時代小説といったところ。それにしても、世界的にも人気のシリーズを書く機を得たのに、どうしてこんないい加減な仕事ができるのか。2016/09/07
雅
0
正義一辺倒ではないのがいい2017/02/21