内容説明
自分の不幸な生い立ちを描いた作品で、文学新人賞をとった里見清乃。弟と二人きりで生きてきた清乃は、小さい頃から電話が苦手だった。こちらの都合などおかまいなしにかかってくる無神経な電話というものが―。ある日、かかってきた電話を不倫相手と間違えたときから、得体のしれぬものからの無言電話と弟に対する脅迫の手紙が始まった。清乃は、自分に好意を寄せてくれる担当編集者の正崎に相談するのだが…。迫真のリアリティで描く、心理ホラー小説の傑作。
著者等紹介
栗本薫[クリモトカオル]
東京生まれ。早稲田大学文学部卒。77年、『文学の輪郭』(中島梓名義)で群像新人賞評論部門を受賞。78年、『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞を受賞。80年、『絃の聖域』で吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優花 🍯モグモグ
27
ねっとりとした闇に覆われた感じの作品でした。ページ数は少ない割りに読み終わるまで時間がかかりました。最初から最後まで暗い気持ちになってしまいました。2014/06/21
kaizen@名古屋de朝活読書会
7
自分で自分を追い込んでいくのは作家の性なのだろうか。 著者の苦しみが伝わってくるようだ。 闇というよりは「家」「電話」「男」という3題話という感じです。 自分を追い込まずに、楽しくすごせば、楽しく過ごせると思います。「あまり書く気になれない?はかどらない?それとも、気分がのらない?」現実味がありすぎ。2012/01/13
中野(racoon)
5
★★☆☆☆ 風景描写が頻繁すぎて、それも同じことを何度も繰り返すのでもどかしい。暗いのわかったから!もう充分わかりましたから!と思いながら読み進めた。犯人は早い段階からバレバレなんだけど(そもそも登場人物がすごく少ない)動機が弱すぎて説得力がない。主人公も、情緒不安定なのを差し引いても一瞬でキャラ変わりすぎだし・・・。口調違いすぎて新しい人物出てきたのかと思ったくらい。2014/08/30
鬼神ザビエル
3
周りと自身が狂ってく過程か怖かった。 それと主人公の幼少期がエグい。2015/07/17
はる
3
オチも、文章もストーリーもキャラクターも好みではない。 栗本薫をほぼ初めて読んでみて、文章の下品さを感じでしまった。 2011/11/07