内容説明
四谷伝馬町の町中で、いきなり飛んできた矢が通行人を殺めた。その矢は四町(四百三十六メートル)以上も飛び、矢羽は鷹羽で極上の、御大名家か大身の御旗本でないと持てぬものであるという。事件は定廻り同心から、北町奉行所の臨時廻り同心・鷲津軍兵衛にひきつがれることになった。誰が何の目的で矢を放ったのか?軍兵衛は事件の目撃者探しや、遠矢の名人の話を聞くことから始めたのだが…北町奉行所臨時廻り同心・鷲津軍兵衛の活躍を描く、新シリーズここに開幕。
著者等紹介
長谷川卓[ハセガワタク]
1949年、神奈川県小田原市生まれ。現在、静岡県清水市在住。73年、早稲田大学大学院文学研究科「演劇専攻」修士課程卒業。80年、「昼と夜」で群像新人文学賞を受賞。81年、「百舌が啼いてから」で芥川賞候補となる。2000年、『血路―南稜七ツ家秘録』で第2回角川春樹小説賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
92
北町奉行所捕物控「風刃の舞」1巻。初読みの作家さん、定廻り同心小宮千十郎さんが主人公だと思っていたら臨時隠密廻り同心鷲津軍兵衛が主人公でしたね、なかなか豪快でそれでいて繊細で人情家次巻も楽しみです。2016/12/20
優希
40
いきなり飛んできた矢によって殺められた通行人。事件は誰が誰のために起こしたのか気になって仕方ありませんでした。北奉行所の見回り同心・鷲津軍兵衛の事件の活躍を描く物語にハマります。2023/04/25
ベルるるる
17
面白かったわ~!!小宮山が主人公だと思って読み進んでいたら、途中から、軍兵衛に・・・。軍兵衛が剣の達人ではなくてヒヤヒヤしてしまう。おまけに練習をさぼってて、友を相手にちょっと打ち合ったら負けて、その後は脇腹を痛めて走る事もままならないし。読んでるこちらは心配のし通し。だけど、人間がいい。すごくいい。江戸庶民のために命をかけて戦ってるし、手下に対しても思いやりがあるし、軍兵衛、かっこいいよ!!2015/10/10
うさこ@タッタカタ
16
小宮山さんが主人公じゃないの?あれいつの間にか軍兵衛さんが歩きはじめてるーなかなか凝った出だし。新人佐平が、罠にーというところでは汗が出るほどでした。しかしその後のお糸の結末には、予想出来たでしょうが(怒)それを見越して何とかしてあげればよかったのにい!そのあとの皆さんの反応も軽い気がして。白虫の《なんとか》が解りづらかったです。また次を探します。手土産、差し入れを多用するのは、戻り舟と同じね。2015/09/04
せぴあ
15
おもしろかった。根気づよく押し込みを追い詰めていく様子は、鬼平のようだった。しらみつぶしの「白虫」のようすが詳しく書いてあって、興味深い。江戸時代は携帯も盗聴器もないから、ひたすら見張りと尾行で今では考えられないほど大変そうだ。2015/05/17
-
- 電子書籍
- 愛とかいいから抱きしめて 24