内容説明
私にとって食べることは最高の悦楽である―春のじゃがいものトルテッリ、初夏の野生のフィノッキオ、盛夏のルッカのスペルト小麦、晩夏のブドウ摘み、晩秋のオリーブオイル、冬の鶏レバーのクロスティーニなど、素材の自然の味わいを尊重し、簡素で純粋なトスカーナ料理の四季とローマ、ナポリなどの旅の味を通じて、トスカーナの文化とそこに生きる人々の人生をも描く、豊かで幸福な食エッセイ。簡単なレシピ付き。
目次
1 トスカーナ料理の四季(二人のベアトリーチェ―初夏・パンツァネッラ;妖精の山歩き―初夏・野生のフィノッキオ;ファッロの祭り―盛夏・ルッカのスペルト小麦;田園の追悼パーティ―盛夏・フェットゥンタ;谷間の革職人の知恵―盛夏・チョンチィア ほか)
2 イタリアを旅して(ローマのバッカラ屋―塩漬けタラのフライ;ナポリの太陽とトマト畑―トマト缶ができるまで;館に流れた歳月―トマトソースのマカロニグラタン;イタリア人になりたくない人たち―チーズ入りカネデルリ;尼僧のレストラン―黄金色のリゾット ほか)
著者等紹介
渡辺怜子[ワタナベレイコ]
1929年、東京生まれ。イタリア料理研究家、エッセイスト。イタリアとの40年ほどのつきあいのなかで、各地方の食文化を研究してきた
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