出版社内容情報
有名広告代理店を早期退職し、月十万円ずつ蓄えを切り崩しながら穏やかな暮らしを送るキョウコ。
おかめの手ぬぐいで頬被りしてアパートの庭の雑草抜きに勤しんだり、隣人のチユキさんの悩みを聞いてあげたり、友だちのマユちゃんが遊びにきたり……と、楽しく自由な日々。
小さな幸せを大切にするロングセラー「れんげ荘物語」シリーズ、みなさんに愛されて待望の第9弾。
書き下ろし最新長篇。
内容説明
祝50万部突破「れんげ荘物語」シリーズ。キョウコさんは、隣人のチユキさんに恋愛相談をされたりアパートの雑草ぬきに勤しんだり、兄一家のネコの画像に癒やされたり…相も変わらず無職のまま、月10万円でのんびり一人暮らし中。書き下ろし最新長篇。
著者等紹介
群ようこ[ムレヨウコ]
1954年東京都生まれ。77年日本大学藝術学部卒業。本の雑誌社入社後、エッセイを書きはじめ、84年『午前零時の玄米パン』でデビュー。その後作家として独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
71
まるで春の陽だまりのような物語。大きな事件は起こらず、れんげ荘の面々とのまったりした生活が描かれている。読んでいると穏やかな気持ちになるんだけど反面、感想文を書くのが難しい(笑)表紙絵の左上の方に鎌と手袋が書かれているのはキョウコが庭の草むしりに精を出しているから。エピソードとしては弱すぎる。そうそう物語の中でキョウコはいまだにガラケーを使っている。自分の生活にはスマホは必要ないと言い張る彼女。著者自身の想いが投影されているのかも。そういう著者もつい最近スマホを購入しており、エッセイにも書かれている。2025/03/06
itica
67
正直、著しい変化はない。キョウコはボロアパートの敷地の雑草をちまちま抜き取り、チユキ(アパートの住人)の恋愛事情を気に掛け、ついでに自分のお腹まわりも気に掛け、恋しい猫を想い、淡々と暮らしている。でも考え方に自分と重なる部分があるし、犬猫の写真は癒されるよねーと同調したり、読んでいて穏やかな気持ちになる。ご近所さんだったら付かず離れずの良い友達になれそうだなと、妄想する今日この頃。 2025/02/27
貴
60
世の中には、どうすることもできなことはたくさんある。でも、なんとかなることも無数にある。自分で何とかしようと努力しても、どうしてもダメな場合は、早めにあきらめるのが良いのかな ?2025/05/28
えみ
48
どこにでもある風景、どこにでもいる人達、どこにでもある会話…平穏な日常が、最高レベルの普通が、はぐれ者に居場所を与えてくれるような安心感を生み出している。陽だまりを思わずにはいられない暖かで穏やかな物語。時も場所も選ばず、まるで雑草のごとく幸せをにょきにょき心の中にのばしていく。「ご近所さんのね」、「友人のことなんだけど」、「親戚のはなしでさ」、身近にいる人の生活を聞かせてもらう感覚で楽しめる。肩肘張らずに癒しだけを求めて、今が今でよかったと思える日々を過ごす人達の強さと柔軟さ。笑い飛ばせる人生って最強。2025/04/23
sayuri
47
「れんげ荘」シリーズ第9弾。大手広告代理店を早期退職し現在無職。貯金を切り崩しながら月10万円で暮らすキョウコのまったりとしたユルい日常が綴られている。今回はタイトル通り、れんげ荘の敷地に生えて来る雑草抜きに精を出すキョウコの様子と、隣人・チユキの恋愛相談の話が中心。大きな出来事は起こらない。なにも考えずに肩の力を抜いて楽しめる。ほんわかとした装幀とタイトルだが、今回もキョウコの亡き母親に対する恨み節は健在。チユキのパートナーに対する意見も辛辣だけど共感出来た。キッパリとした態度で行動する彼女が清々しい。2025/02/02
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