出版社内容情報
その男、正義にして無敵。
大塩平八郎の若き日々を、『さなとりょう』の著者が熱く描く。(書き下ろし)
凶賊「六道丸」に、大阪の庶民が脅かされていた文政三年――。
豪商・杣屋徳兵衛は奉行所とつるみ、御政道をねじ曲げていた。
捨訴からその実態を知った若き与力・大塩平八郎は、その不正を暴くべく、放蕩息子の久代助を捕えるが……。
男も惚れる快男児を、気鋭の著者が描く新たな代表作登場!
内容説明
凶賊「六道丸」に、大坂の庶民が脅かされていた文政三年―。豪商・杣屋徳兵衛は奉行所とつるみ、御政道をねじ曲げていた。捨訴からその実態を知った若き与力・大塩平八郎は、その不正を暴くべく、放蕩息子の久代助を捕えるが…。男も惚れる快男児を、気鋭の著者が描く新たな代表作登場!
著者等紹介
谷治宇[タニハルタカ]
1956年滋賀県生まれ。日本大学法学部卒業後、数年の編集者生活を経て漫画原作者へ転身。2017年に『さなとりょう』を刊行詩、デビュー。新人離れした力量で話題を呼ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
73
大塩平八郎を主人公とした小説というので期待して読んだが、単なる時代劇の二時間ドラマだった。確かに「役人でありながら賄賂を受け取らない変人」としての大塩の仕事ぶりはよく描かれているが、この作品は、与力時代の一つの事件を扱った活劇小説であって、役人を辞した後の洗心洞での教授や大塩平八郎の乱などは全く触れられない。私は、アイヴァン・モリスさんの「日本の英雄の原型は日本武尊と大塩平八郎」という言葉が印象に残っている。大塩を通して「日本の英雄の原型」とは何なのかを考えてみたいのだが、この本はそういう一冊ではない。2021/06/26
spatz
11
大塩平八郎 の乱、で有名な人物の若き頃を題材にしたという、大坂を舞台にした物語。残酷な事件の場面からはじまり、なんだなんだこれは誰だ、となる。時代劇をみているような臨場感。遅咲きの小説家デビューから二作目だという(さなとりょう、読んでみたくなった)。別名義で30年以上漫画原作者として活躍してきたという。 #NetGalleyJP2021/07/05
bakumugi
10
図書館で「漫画」と蔵書検索したら、なぜか2ページ目くらいに出てきた。時代物はあまり読まないのだが、とにかく表紙絵の眼力が凄い。「大塩平八郎の乱」暗記ワードでしかなかった大塩平八郎が主人公の大捕物。善悪キャラが揃っていて面白かったが、この流れなら、最後は勧善懲悪的に悪を叩いてスカッとおしまい!が良かったかなぁ。捕物シーンは文面からイマイチ迫力や情景が伝わらなかったかな。テレビドラマとかで観たい感じの物語だった。2021/12/23
おもろい於間抜
4
時代は幕藩、舞台は大坂、主人公は大塩平八郎。御政道は正されねば、と強く思わされる切ない物語。2021/09/14
nonbiri nonta
3
若き日の大塩平八郎を主人公に凶悪な盗賊と結託し強欲な取引を繰り返し勢力を伸長する悪徳商人との対決を描く。 この大塩こそのちの・・という記述は一切ないが、知る人ぞ知る大塩平八郎の乱を起こすこととなる人物の正義とその貫き方は若き日からこういうスタイルだったのだろう、と見事に描いたもの。 周りを取り巻く密偵や上司・配下、事件を通じて出会う元武士の娘、残虐で卑劣なな悪役たちとキャラクターもそろっておりNHKのBS時代劇とか時代劇専門チャンネルで映像化してもらいたいぞ。2021/08/07




