内容説明
戸次鑑連(後の立花道雪)は、父・親家が主君の怒りを買い、その責を負って切腹し果てた母から生まれた。新たに主君となった大友義鑑に認められた鑑連は、次々と戦功をあげ、多くの家臣に慕われて、大友最強の将と称えられた。ついには幼馴染で永年想い続けていた重臣入田家の娘・お道と結ばれ、評判のおしどり夫婦となったのだが…。鬼と呼ばれた男の凄烈な運命と愛。
著者等紹介
赤神諒[アカガミリョウ]
1972年京都市生まれ。同志社大学文学部英文学科卒、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了、上智大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。私立大学教員、法学博士、弁護士。2017年、「義と愛と」(『大友二階崩れ』に改題)で第9回日経小説大賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とん大西
113
物語のアイコンは梅の花。たおやかで、儚くて。豊後大友の宿将・戸次鑑連(立花道雪)の苛烈な半生。没落した戸次家再興の為、幼少時から鍛練を重ねてきた鑑連。父の執念、実母や継母の深い慈愛。初陣で華々しい武功をたて、それを切欠に北九州を駆け巡り、ついには大友一の猛将に。一途に想い続けたお道とも結ばれ、戸次家にも復活の兆しが…。戦神と畏怖された鑑連がお道ら家族や家臣に見せていた愛情。苦楽をともにしてきたからこその信愛は時に麗しく、時に壮絶に哀しく。…彼らの琴線に触れたかのように咲く梅の花。それは、たおやかで儚くて。2019/06/09
yoshida
105
戸次鑑連、後の立花道雪を描いた歴史小説。立花道雪と言えば、豊後の戦国大名である大友家きっての名将。歴史好きとして楽しみに読む。史実と異なる創作の部分が多くて、期待と違ったかな。正室の設定も史実と違うような。戸次家の大友宗家への忠誠にも驚く。年中、きのこ鍋を食べている訳でもなかろう。毛利元就との因縁は面白かったです。赤神諒さんの作品を読み続けるかは、これから考えよう。2020/01/30
ポチ
61
大友家の宿将・立花道雪こと戸次鑑連の生き様を、戦いよりも妻や家族、家臣との関わりに重点を置いて描いている。戦国の女性の生き様も凄い2019/05/18
Die-Go
49
図書館本。レビューでの評価は高かったものの、なぜか頁をめくる手が進まず、途中で断念。最後まで読めば何か違ったのかな?また挑戦してみたい。2019/10/20
如水
36
戸次鑑連(べっきあきつら)が主人公。誰?こ〜言えば分かるはず。立花道雪。『雷神様』です。またの名を『鬼道雪』。この人こそ戦国時代で最も鬼の名に相応しい🧐その字名の由来がよ〜く分かります👍作者は「歴史エンターテイメント小説」と書いてます。何処が?第1章から全快ですwwただコレこそeeeentertainmment‼︎な話。興奮します😬この興奮のまま2章、3章と読み最後は😢史実を踏まえながら話を壮大に書き上げる…スゴいです。これぞまさにエンターテイナー。「赤杏葉の元に鬼が出る」是非味わって下さい👏2019/07/10