内容説明
気づいたら病院のベッドに横たわっていたわたし・三笠南。目は覚めたけれど、自分の名前も年齢も、家族のこともわからない。現実の生活環境にも、夫だという人にも違和感が拭えないまま、毎日が過ぎていく。何のために嘘をつかれているの?過去に絶望がないことだけを祈るなか、胸が痛くなるほどに好きだと思える人と出会う…。何も思い出せないのに、自分の心だけは真実だった。
著者等紹介
近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒。1993年『凍える島』で鮎川哲也賞を受賞しデビュー。2008年『サクリファイス』で大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ウッディ
337
病院のベッドで目覚めた三笠南は、記憶を失っていた。夫と名乗る男性には違和感を拭えず、夢に出てくる男性に心惹かれる自分がいる。自分が何者なのかわからず、記憶喪失になって、誰を信じて良いかわからない不安感は伝わってきたが、自分が経験していないため、うまく想像できなかった。ストーリー自体は昼メロドラマっぽい内容で、意外な展開を見せます。ラストで渚からの電話の応答の意味がわかります。記憶と共に自分を取り巻くしがらみがなくなってしまえば、好きか嫌いかという感情が行動の判断基準になるのかもしれない。2018/10/26
ケンイチミズバ
323
自分を自分たらしめているのは積み重ねてきた記憶があるから。記憶を失い、自分がどんな人間だったのかもわからなくなり、自分と繋がりのある人たちもだれなのかわからない。男性ならまだしも、もし自分が女性でそこに突然夫だと言う人が現れベッドを共にすることはそれそれは恐ろしいだろう。強く心に残るか細い記憶がアラートを鳴らし不安に揺れる。都合の悪い記憶が消えると都合がよくなる人物がいる。騙されていた過去の記憶が抜け去り、この人になら騙されてもいいというくらい恋愛の盲目的な部分だけが強く残っていたら人はどうなるのだろう。2018/06/27
紅はこべ
271
ヒロインが名前の由来に思いを巡らせるシーンがあるが、この世代なら親のどちらかが『タッチ』のファンだった可能性が高い。恋愛ホラー。会うことのなかった南と渚が交差して、裏ヒロインの渚がどうなるか、そちらの方がゾッ。冒頭の独白の主はどちらとも取れるな。2018/11/12
いつでも母さん
240
記憶喪失になった私。けれど心が揺れるのは何故?ん~ん、さくっと読めました。本当にこんなことがあったら怖い。私・南の恋は痛い。春哉と渚はこの先どんな人生を歩くのだろう。自分を取り戻した南の前途に幸あれ!しかし、このタイトルは・・どうなの?近藤作家なので期待値を上げ過ぎてしまったの感でした。2018/06/11
うどん
233
結構重い話なのにかる~く読んでしまいました(^^;2018/06/14




