シンデレラの告白

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784758412728
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

92
15世紀末、寡婦のティナ・ハイデン元男爵夫人は大都市に住む大商人モルトーのもとに嫁ぐ。彼女には「ハイデンの鬼姉妹」と言われるヒルダとマリエッタという娘たちがおり、夫には心臓の弱い美しい娘がいた。これは鬼姉妹と継母が美少女を虐める話、そして美少女の復讐劇かと思ったが…見事にはずれた!貴族たちの不審な死から始まるミステリーであるが、靴、カボチャの馬車、魔女などファンタジー要素も強い。鬼姉妹の力強さと優しさと共に、あたたかくも魅力的な話だった。おもしろかった!2021/04/05

ゆみねこ

78
櫻部由美子さん、初読み。面白かったです!あのシンデレラのお話をモチーフに、多くの登場人物が出てくるわりに読みやすく、あっという間に読了しました。継母と二人の醜い姉、この女性たちがとても魅力的。特に次女マリエッタ、好きですね。次作も楽しみに待ちたい作家さん。2016/06/27

周到&執拗

73
貴族から平民へ嫁ぐ逆ゴシックロマン的な導入部が面白い。仕立て名人&男装の怪人、という痛快姉妹の出世劇に頬をゆるめるうち、数々の奇怪な事件が発生。彼女達をゴシックの世界へ引き戻してゆく…。死病を患うアンジェが可憐で、すべて真犯人ガレイノス医師の謀略であってくれと願った(ネタバレではありません)。連続死の真相は某名作ミステリのいただきだが、うまい応用。ただ少し伏線不足かな。伯爵夫人の重大な失言(P.289―290)あたりが手掛かりにできたのでは。ともあれ、最後の1ページまで気が抜けない興趣満点の処女作です。2016/03/16

真理そら

72
シンデレラはその後どう生きたのか、魔女裁判、中世ヨーロッパの貴族階級、商人の生活、荘園管理などが描かれていてそれだけでも楽しく読めるが、中盤から謎の女が登場したり、次々と殺人事件が起きたりして飽きずに読める。美貌のティナ夫人が二人の娘を連れて裕福な独身(子持ち)商人に嫁いだ。嫁いだ先の病弱の娘も含めての穏やかな生活描写の中で、少しずつ謎が深まっていくが、それが相手に対する不信感につながらないので気持ちよく読み進めることができる。2022/10/24

ちょろこ

68
盛り沢山で楽しめた、一冊。初めましての初読み作家さん。ミステリとしてはもちろん、中世ヨーロッパ世界、おとぎ話など盛り沢山なストーリーで楽しめた。仮面舞踏会、ガラスの靴、かぼちゃの馬車はいくつになっても魅了される。これといって嫌な登場人物もなく、皆 魅力的なのも良かった。ただ欲を言えばカタカナ名だけに後半ごちゃごちゃしたので登場人物紹介、相関図が欲しかったかな、といったところ。彼女が軽く息を吸い込みきっぱり告白する姿は想像しただけで充分美しい。2018/02/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9878099
  • ご注意事項

最近チェックした商品