内容説明
警察学校での成績が同点で一位だった、戸柏耕史と陶山史香。彼らは卒配後も手柄を争い出世をしていくが―。なぜ二人は張り合い続けるのか?異色の連作短篇警察小説。
著者等紹介
長岡弘樹[ナガオカヒロキ]
1969年山形県生まれ。筑波大学卒。団体職員を経て、2003年「真夏の車輪」で第25回小説推理新人賞を受賞。08年「傍聞き」で第61回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。13年に発売された『教場』が第11回本屋大賞、第14回本格ミステリ大賞(小説部門)の候補作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
190
某キャラの姓が自分と同音なので黙読していて親近感が湧いていたのに最後に大きく落っことされた。2017/04/01
ナイスネイチャ
177
図書館本。「教場」の続編という事で楽しみにしてましたが、全然別のお話しでした。最後の結末ですべての伏線が繋がりました。「タンデム」の意味は分かるのですが、「群青」は制服の色?なのかな?2015/01/17
ダイ@2019.11.2~一時休止
177
連作短編集。主人公らしき2人が出世していく中で起こった謎。各話ごとの時間経過が早すぎてしまうのが難点だが、同房なんかがイイ感じ。2014/09/26
Yunemo
169
群青色しか似合わない。なんだか切なくなりますね。この色に込められた想いを裏切って、いろんな要素、「特に悪からでなく、もしかしたら善意」、によって結果として正義を外す。長い長い経過の間に、薄れず、想いだけを込めて、ひたすら助けていく、こんなこと私にはできません。いわゆる職業としての警察官、始まりから終わりまで、その際の階級に応じて、事件の解決において、互いに切磋琢磨だという感じだったのですが、実は違っていた。こんな風な読み方、解釈の仕方、どこかに無理があったのかもしれません。そうは言ってもやはり切なさが!2014/10/26
夢追人009
164
エピローグに驚愕の真実が待ち受ける長岡弘樹さんの意外性に満ちた連作長編小説。本書を読んだ後の正直な感想は、あまりにも駆け足に過ぎて茫然自失している途中であっという間に事件が幕を閉じてしまう性急という他ない慌ただしさでしたね。常に第2位に甘んじて来た主人公・戸柏耕史はライバルの陶山史香と競争しながらも彼女と仲違いする訳でなくまた恋愛感情があるのでもない誠に不思議な関係性だなと思いますね。また戸柏は善人が悪人に成り得る事を本能的に察し許容していた節がありますね。耕史と史香には蟠りを捨てて何時か結ばれて欲しい。2019/03/10