感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆき
8
「神なしでもメシアが助ける方法」が書かれています。と、書いてありました。壮大です。○千年前の木簡が見つかってそれがどうやらDNA配列らしいというところから→分析→胚を作る→代理母妊娠→メシア誕生。命を作る。果たして誕生した赤子はメシアなのか。2015/06/21
こたた
4
主体性も存在価値も殆どなかった主人公が最後にしゃしゃり出て「並」レベルの見解を表し、皆がウンウンと頷いて終わるというのは、小説の構成として合理性を疑う。機本さんはこれまで科学におけるジレンマを上位テーマに置いてきたが、この作品は一風変って倫理観や宗教観が上位にある。科学は物語を進行させる道具に徹している。この作品の要旨を友人に話したら「すごく面白そう!!」と言っていたが、実際に読むと間延びしている。上質な構想がもったいないと思ってしまう。読みづらくもある。半分のページ数で書き切れば傑作だったかもしれない。2011/06/01
tetranity
2
作者の作品は、大抵なんか凄いことが起こるような寸前まで行ってちょっと引いたところでモヤッとした決着がつくパターンが多く、この作品も然りである。それが悪いと言っているわけではない。独特の読後感なわけである。比較的初期の作品のためか、語り部の主人公の主体性が(もともと無い設定ではあるが)ぼやけているなと感じた。2010/05/13
お~い
1
面白い部分はあるけど、子どもが死ぬというのはやっぱり生理的に受け付けないですね。 さんざん自分の知識欲を満たすために利用したというの。 その欲を満たすためだけに子どもを作ってその人達が子どものために涙を流すというのが偽善ですよね。2013/07/24
ふるみ
1
専門性が高すぎて、浅く読み飛ばしたところが多かった・・・。蓮華模様の解読や、組織との競争(?)など、はらはらする部分も多くて、そこら辺は楽しめた。ただ、主人公の存在価値はちょっと・・・。最初の入りがよかった分、最後は尻つぼみになった感が否めない。2013/01/27