出版社内容情報
《内容》 「新しい“妊娠中毒症”（妊娠高血圧症候群）の定義・分類思案」が平成17年より学会の統一見解となる。本邦での“妊娠中毒症”研究の歴史を俯瞰できる書籍。
《目次》
妊娠中毒症から妊娠高血圧症候群へ
日本妊娠高血圧学会（日本妊娠中毒症学会）25周年を記念して
第1部 歴史的流れ
preeclampsia(toxemia)の病因・病態の歴史的認識と意義
血圧測定の歴史
蛋白尿測定の歴史
症候としての浮腫の歴史的意義
[座談会] 日本における妊娠中毒症研究の歩み：妊娠中毒症から妊娠高血圧症候群へー過去から未来へー
第2部 新しい定義・分類
新しい“妊娠中毒症”の定義・分類について
妊娠降圧剤療法の実態と各種薬剤の文献的考察，並びに禁忌薬に対する製薬学術部見解
「新しい“妊娠中毒症の定義・分類 試案(2004)”」の日本産科婦人科学会への提案経過
[記念講演] 日本妊娠中毒症研究会・学会の25年を回顧して
第3部 最近の研究報告
I 疫学
1 周産期登録を用いて
2 妊娠高血圧症候群の疫学
II 病因・病態
1 総括
2 遺伝的因子
3 胎盤形成障害・胎盤機能
4 母体循環動態
5 免疫
6 降圧系
PG，NO，キニン・カリクレィン
エイコサノイド，一酸化窒素，ナトリウム，利尿ペプチド，カリクレイン-キニン
7 昇圧系
交感神経系，NPY，NKB，ET，TXA2，PGI2，5-HT
renin-angiotensin system(RAS)と妊娠高血圧症候群(PIH)
8 代謝異常
カルシウム代謝，インスリン抵抗性および糖脂質代謝
過酸化ストレス：活性酸素ー消去系と妊娠高血圧症候群
9 血管内皮障害
10 血液凝固線溶系
11 レオロジー
III 症候
1 診断
2 浮腫
3 血圧
4 蛋白尿
5 HELLP症候群
6 子癇
7 常位胎盤早期剥離
8 肺水腫
9 発症時期と重症度
IV 妊娠高血圧症候群のリスク因子
V 発症予知
1 妊娠高血圧症候群の早期診断
2 超音波断層法を用いた血流依存性血管拡張の観察による妊婦血管内皮機能評価
3 妊娠高血圧腎症重症および常位胎盤早期剥離は血管内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)遺伝子多型との関連性がある
4 母体血液中の生化学的因子
VI 母体管理
1 食事療法
2 高血圧管理
3 降圧療法
4 分娩時期
VII 胎児管理
1 胎児評価法について
2 歴史的背景と今日の胎児管理のあり方
VIII 妊娠高血圧腎症の発症予防
IX 加重型妊娠高血圧腎症
X 慢性高血圧
1 慢性高血圧ー病態・診断・予後
2 慢性高血圧合併妊娠
XI 子癇と脳血流動態
