内容説明
外科的止血?CT検査?あなたならどちらを選ぶ?その根拠は?ケースバイケースにも「基本」はある。いざというとき正しく動ける重症外傷対応のセオリーを、14の症例を通じて外傷外科のエキスパートが言語化。
目次
1 CTで止血できますか?:eFAST陽性ショック 見える化より、生きる化
2 CTの情報を適切な止血につなげるためには? CTで得られること、CTで失うこと
3 小さな血腫とその奥には?:シートベルト損傷 大胆と繊細を使い分ける
4 This is trauma surgery!情報のない世界で一歩踏み出すために必要なこと 内因?外因?不明な状況から開胸に至るプロセス
5 日本では少ない鋭的損傷への対応に必要な知識 刺傷をみたときの5つのポイント~
6 牛に背中を突かれ、胸腔内・腹腔内ともにeFAST陽性 「もー、困った」:開胸or開腹?
7 患者の背景によって止血方法を変えるべきか? 外傷は患者を選ばない、医師は患者を選べない
8 Time is money!損傷臓器すべてのトータルリスクを下げるために 頭部外傷に対する手術or脾損傷:Which is first?
9 鈍的肺挫傷・肺気瘤で手術が必要となる稀な症例を見逃さない Looking for Zebra?
10 鋭的胸部外傷:いつ開ける?どう開ける?肺門部クランプという魔法の杖 胸腔ドレナージ→開胸へ至るプロセス
11 止血超難関損傷:開放性骨盤骨折 開いてしまったパンドラの箱
12 経皮的大動脈内バルーン遮断(REBOA)は決定的止血ではない 見た目の血圧上昇と止血、どちらが大事ですか?
13 重症肝損傷を目の前にして、Pringle法でコントロールできる出血とできない出血を冷静に見極められるか? 肝パッキングで終わってOK?
14 鋭的頸部損傷(penetrating neck injury)で特に注意すべきこと:まず気道確保!からスタート 患者と家族に「クビ」と言われないように
著者等紹介
田村暢一朗[タムラノブイチロウ]
倉敷中央病院 救急科 外傷/急性期外科チーム。2006年鹿児島大学医学部卒業。2019年倉敷中央病院 救急科
笹口桂佑[ササグチケイスケ]
倉敷中央病院 救急科 外傷/急性期外科チーム。2011年群馬県立高崎高等学校卒業。2023年倉敷中央病院 救急科
内野隼材[ウチノハヤキ]
学歴:2003年3月岡山大学(岡山県)医学部医学科(MD)卒業。2025年5月McGill University(カナダ)大学院 博士課程(PhD)卒業。職歴:2003年5月~2005年3月市立札幌病院(北海道)初期臨床研修医(初期臨床研修プログラム)。2021年1月~2021年12月Montreal General Hospital(カナダ)外傷外科フェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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