内容説明
旧大公家の血を引く一族の娘として生を受けたヴィヴィア。幼い頃から体が弱く家から出る事もままならない彼女は、従兄であるアンテルノ家の嫡男ロベルトを慕っていた。“血の近しいものと惹かれ合う”繰り返された血族婚とそれによって生まれた悲劇を避けるため、自分達は決して結ばれる事はない。そうわかっていながら、どうしようもなくお互いに恋焦がれてしまったヴィヴィアとロベルトは、周囲の猛反対を押し切りついに結婚する事に。その代償として「わたくしは貴方に健康な子どもを与えて差し上げる事ができないのですもの。だから、ちゃんとわかっているわ」「愛しているのは君だけだ。…どうかその事だけは忘れないで」ロベルトが他の女と生した子をアンテルノ家の跡継ぎ、すなわち我が子として迎えなければならないのだが―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
41
新刊。好きなシリーズ最新作の主人公は、何とアンシェーゼ皇家外の人々!(しかも国すら違う)なかなかハードな設定?世界観?だなあ…と思うけど、面白くてあっという間に読んでしまいました。1つのカップルではなく、たくさんの人の歴史を長く読めて充実させてもらいました。クズな人間ってこうやって育つんだなあ…そしてなんか、もうひと踏ん張り・ひと波乱起こして欲しかったなあ…なんて思ってしまった。笑 Cielさんの美麗絵もたっぷり堪能!2025/01/04
るぴん
23
シリーズ4作目。第二皇女リリアセレナ編とはなっているものの、メインは彼女の嫁ぎ先のアンテルノ家の話。今作も恋愛も家族愛もざまぁもしっかり詰まっていて、非常に満足して読了。しかし血を分けた兄弟(異母兄弟だけど)とは言え、育てる人や環境によってこうも変わるのねぇ。同じ平民出身の母を持つ皇女でも、マリアージェやヴィアは実母に愛されていたのに、虐待されていたリリアセレナ。嫁ぎ先で義理の両親や夫に愛されて幸せになれて本当に良かった。リリアセレナはきっと亡くなったエリーゼが嘆き悲しむ母のために送り込んだんだろうな。2025/01/12
ぐっち
13
もう出ないかと思ったシリーズ続編!第二皇女リリアセレナの嫁ぎ先…に至るまでの話がメイン。子供を残すのが難しいヴィヴィアと結婚する条件として、他の女性と子供をもうける約束をしたロベルト。前半ドロドロしてるなあ~と思っていましたが、それがリリアセレナの話とうまくつながって、最後はいい話だったと思えた。アンシェーゼ皇家、まだ残ってますね…!2025/02/09
おかめいんこ
3
なんだろう?アンシェーゼ皇家外の人の話が延々と続いたからか前作達のようにスルスルとは読めなくて時間がかかった。2025/04/06
さおり802
1
血っていうか宿命っていうか…怖いな。貴族って大変だなー でも、ほんとラブラブでいいよ。