内容説明
様々な依存症に苦しむ人々を救う『治し屋本舗』。そこに勤める嶋村羽音は、かつての自分と同じ症状に苛まれる対象者専門の治し屋として順調に仕事をこなしていた。そんなある日、社長の鬼塚から命じられた新たな案件の対象者、沢木聖人との出会いにより、重なる過去の自分、そして自分を絶望の底に追い込み完全に克服したはずの“失恋依存症”と再び向き合うことになり―。喪失の果て、最後にあふれる涙!いぬじゅんが満を持して贈る、再生の物語。
著者等紹介
いぬじゅん[イヌジュン]
2014年3月、『いつか、眠りにつく日』にて、第8回日本ケータイ小説大賞を受賞し、スターツ出版文庫より書籍化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
85
★★★☆☆22027【私たちは失いながら生きている (いぬじゅんさん)】いぬじゅんさんの作品は目頭にグッと来る作品が多いですよね。そーいえば、いぬじゅんさんというペンネーム、どこまでが苗字でどこからが名前なんでしょうね。普通に区切るなら、『いぬ・じゅん』さんでしょうか。本作品、依存性からの脱却サポートを提供する会社で働く女性の物語。彼女も失恋で深い傷を負った経験から失恋依存症で立ち直れない人の担当を...と始まります。はい、一気読みでした。若干青過ぎる感じではありましたが楽しく読ませて頂きました。2022/03/21
土瀝青
5
初読み作家さんです。面白かったです。たかが失恋(すみません)されど失恋です。失恋の傷心から回復した人たちが、回りの人たちとの関係を再構築していくので、読んでいてこちらもなんとなく温かい気持ちになれました。読みながら、少々のことではくじけない、頑張って生きるという強さもあるかもしれないけれど、傷付きながらも傷付いた自分と向き合って生きてゆくという違う強さもあるんじゃないかなと思いました。2021/05/01
チェス
3
あんまり期待してなかったんだけど、思った以上に良かった、面白かった。2021/04/06
MAMI.
3
★★★☆☆2020/04/09
ピノ
3
失恋依存症という病名は調べても出てこなかったのでおそらく架空のものだけど、失恋うつとか失恋を引きずるなどの実際に検索にヒットするものと同義と考えて大丈夫なはず。自分がそういう状態だからなのかとても共感してしまったし、どうやったら乗り越えられるのかについても参考になるかもしれないと興味深かった。物語の描写や展開も自然でくどくないので読みやすかった。ネタ的には割と早い段階で想像できたが、それも気にならないような綺麗なまとめ方がされておりライトな作品にも関わらず満足感があった。割とオススメできる作品。2020/01/18
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- 和書
- 重版未定 〈1〉