内容説明
「みつけた。おまえが俺の―」鬼を滅する力を持つ七体の人形・七宝と、それに息吹を与え操る七宝士。幼い日、七宝の青年・瑠璃に救われた桜は、その後七宝士として瑠璃の主となり都の留守居役を務めていた。そんなある日、都で鬼による惨殺事件が起きる。二人は事件に関係する七宝・琥珀の行方を追うことになるが―。鬼を倒すためだけに作られた青年と花紋を宿す少女が織りなす、和風ファンタジー登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅羽
5
思えば新刊で購入したまま、ずっと本棚の片隅で眠っていたのを、やっと読みました。舞台が現代かと思っていたのですが、人形が本物の人間のように振る舞ったり、鬼が悪さをしたりする和風のファンタジーでした。 人形を操る度に命が削られていく七宝士の桜と、七宝人形の瑠璃の優しくも強い絆にほっこりしました。期待していなかった恋愛要素も仄かに匂わせ、ハッピーエンドで終ったのも良かったです。2012/11/29
ukyo
3
いつか別れがくる、という切ない感じがよく出ていて良かった。設定もよく作り込まれていて、面白い。ただ、私的な好みとしてはもう少しラブが欲しかった。ラブを期待して読んでしまった分、ちょっと物足りない。続編が出てくれたら面白いのにな……。2011/11/26
リエゾ
3
高星さんのイラストにつられて買ったけど、当たりだった!おもしろい設定、魅力的なキャラで満足の1冊。つづきあるのかなー?2011/05/08
楓
3
素晴らしい!新人さんとは思えない文章力と構成力。キャラも良かった。個人的には六重花紋のあの方が好きだな。ゆずりはちゃんも入ってくれれば嬉しいけど、それはさすがに難しいか。続き超希望~。2011/03/31
織花
3
人を守るべく生まれた人形、七宝。七宝の使い手である七宝士。彼らをお互いに結ぶのは、息吹と呼ばれるもの。七宝と七宝士の絆が描かれた物語でした。登場人物はこの一冊の中で溢れんばかりに個性的。主従関係もクセもありつつきちんと基本を押さえたもの。主人公ペアも例に漏れず、安心して読了できました。シリアスもあり、しかし描写は綺麗の一言。ラブは少し薄口かなと思いましたがないわけではなく。七宝士と七宝の関係と深い絆を十分に印象づけたのではないでしょうか。桜ちゃんは謎のままもありましたが、可愛いのでよし。2011/03/30