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内容説明
北方諸王国を統べる上王の娘・イスベルは冬隠りの祭の夜、共和国の急襲によって国を滅ぼされ、奴隷商人につかまってしまう。形見である黒い剣“天の踵”を奪われ、奴隷として送る過酷な日々―。そんな失意と焦燥のなかで彼女は自分でも気づかぬうちに勇気と強さを育て、新たなる運命を開いていく…。新城カズマ初の本格ファンタジーロマン、堂々の開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじさん
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新城カズマが挑む初の長編ハイファンタジー。「剣と魔法」ならぬ「棍棒と呪術」の物語。緻密に構成された世界観の美しさと、その中で作者の計算など微塵も感じさせずに活き活きと動き回る登場人物の美しさは、好対照ながら見事に調和しひとつのまったく新しい「世界」を作り出している。架空言語設計家を名乗る作者らしく、用語の面でも気配りが行き届いて抜かりはなかった。使われる道具立て自体に奇抜さはないが、どこまでも読者に耽溺を許すような懐の深さを感じる作品で、とにかく夢中になって読み切った。胸に迫る後書きまで併せて、堪能した。2011/01/24
永山祐介
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まさに、剣と魔法の、いや棍棒と呪術の世界。氷と炎に閉ざされた世界は、神々や呪い、威(ちから)ある言葉など、全てが神秘に彩られていて綺麗です。/後書きの「書き続けなさい。あなたはストーリーテラーですよ」という先生の言葉が素敵ですね。2003/06/23