内容説明
井伏文学の揺籃期・形成期をうかがう貴重な資料。井伏鱒二未公開書簡等171点(福山中学の同窓生・高田類三宛書簡160通)を収録。大正六年に始まる大正期の書簡81通、昭和戦前期の書簡25通を含み、その年代の幅広さから伝記上空白の時期を補う内容を持つ。文学の同志であり、気鋭の歌人・地方在住文学者でもあった高田類三。高田宛書簡からは、井伏の文学への姿勢、文化受容のあり方をうかがうことができる。
目次
第1部 高田宛井伏書簡 翻字・注(上京まで 11通;早稲田大学高等予科 17通;早稲田大学文学部 24通;蟄居と放浪(因島と柳井の頃) 31通
新進・中堅作家の時代 18通 ほか)
第2部 高田宛井伏書簡集から探る井伏文学(井伏鱒二未公開書簡から見る一九一〇年代文化・文学の行方―ロマンティシズムのリアル化;福山中学校卒業生交友圏における井伏鱒二―高田宛井伏書簡への一照明)
著者等紹介
青木(秋枝)美保[アオキアキエダミホ]
1955年山口県生まれ。広島大学大学院博士課程後期満期退学。比治山大学助教授を経て、福山大学教授。博士(文学)
前田貞昭[マエダサダアキ]
1953年兵庫県生まれ。広島大学大学院博士課程後期中退。広島大学助手、岐阜大学講師・助教授、兵庫教育大学教授などを経て、兵庫教育大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。