内容説明
萬葉集の総文字数の1%にも満たない二合仮名とは。一字二音節の音仮名である「二合仮名」は、訓字に親和し、訓字主体表記歌巻にそのほぼすべてが現れる。音仮名でありながら訓仮名と似た働きをもつことに着目し、萬葉集歌表記の考究に欠かせない存在であることを明らかにする。
目次
術語説明にかえて
序章 文字、表記、書記を巡る議論の中で
第1章 子音韻尾字由来の仮名とその実相
第2章 略音仮名と二合仮名との関係
第3章 二合仮名の機能を巡る分析
第4章 訓字主体表記と子音韻尾字音仮名
補章 萬葉集以外の子音韻尾字音仮名をめぐって―付論:ある異同の一例から
終章 二合仮名の実相
著者等紹介
尾山慎[オヤマシン]
1975年大阪府生まれ。2006年大阪市立大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。大阪市立大学特任講師を経て、2013年より奈良女子大学准教授。2007年度新村出財団研究奨励賞受賞、2009年萬葉学会賞受賞、2014年漢検・漢字文化研究奨励賞・佳作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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