内容説明
『源氏』から三島・川端、マンガまで。虚構の出来事を作者ならぬ「語り手」が語る作品を「語り」という。「語り」という言語も、「語り」内容(何が書かれているか)と「語り」言説(いかに書かれているか)からなる。本書では後者、「語り」言説の表現機構を主要な語法・文法に注目して、古代の物語・近現代の小説を対象に探究。
目次
前編 古典語の「語り」言説(物語の表現機構;「なりけり」構文と「語り」の展開;『源氏物語』の文体―「いかに書かれているか」の論;夕顔巻(源氏物語)を読む
とぞ本にはじめる―語りテクストの表現構造 ほか)
後編 現代語の「語り」言説(文章論的文体論;歴史的現在(法)と視点
小説の冒頭表現
「語り」と視点
小説の構造分析 ほか)
著者等紹介
糸井通浩[イトイミチヒロ]
1938年生、京都府出身。京都大学文学部卒。日本語学・古典文学専攻。国公立の高校教員(国語)を経て、京都教育大学・龍谷大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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