内容説明
条里地割と在来農具から大化の改新の実在を立証した現場検証の歴史学。大化の改新の実在が疑われ、律令国家は天武・持統朝に建設されたとするが、各地の条里地割や在来農具の形に大化の改新の痕跡を発見、現場からその実在を立証した意欲作。
目次
第1章 畑地の均田制の水田日本への導入
第2章 七道建設と条里施工のシミュレーション
第3章 国家的土地所有の起源
第4章 式内社・祈年祭と条里制
第5章 金田章裕「条里プラン」説の再検討
第6章 孝徳期の立評と再編
第7章 農業共同体と出挙
第8章 中央集権的天皇権力はいつ形成されたか
第9章 大化改新政府による農業の一新
第10章 大化改新の再評価
著者等紹介
河野通明[コウノミチアキ]
1938年大阪市に生まれる。1969年大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1981年物証からの農業技術史の再構築を目指して研究を再開。博物館・資料館の在来農具調査を開始。1992年大阪大学にて「日本農耕具史の基礎的研究」で博士(文学)の学位取得。1993年神奈川大学経済学部助教授。2009年神奈川大学経済学部定年退職。名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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