内容説明
若山牧水は旅と酒を愛した生まれながらの歌人として、その名歌は人々の間に今も愛誦され続けている。著者は牧水への愛情を持ちつつ、牧水の生誕から没後の若山喜志子まで、文学史研究の立場より、近代短歌史の上に新しく位置づけようとする。巻末の索引はひろい角度から牧水を眺める拠り所となる。
目次
東の歌人と西の歌人―「はしがき」に代えて
牧水の祖父健海とその出身地
尾崎楓水と牧水
創刊当時の「創作」
「創作」(第一期)の終刊から「自然」へ
牧水と石川啄木
『海の声』『独り歌へる』と『別離』
『路上』の世界
『死か芸術か』―序文と所収歌と
『みなかみ』〔ほか〕
著者等紹介
島津忠夫[シマズタダオ]
大正15年、大阪市に生れる。住吉中学、大阪第一師範を経て、昭和25年、京都大学文学部文学科(国語学国文学専攻)卒。大阪府立市岡高校・同住吉高校教諭、佐賀大学文理学部講師・助教授、愛知県立大学(兼愛知県立女子大学・同女子短期大学)助教授・教授、大阪大学教授(教養部、併任文学部大学院)、武庫川女子大学教授を歴任。大阪大学名誉教授。文学博士。著書に『連歌史の研究』、『連歌師宗祇』(文部大臣奨励賞受賞)、『和歌文学史の研究』(角川源義賞受賞)、など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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