内容説明
松本清張の初期から晩期にいたるまでの、11の代表的作品についての文芸評論集。単なる文芸批評にとどまらず、小説の登場人物と作家清張、素材となった事件の真相、善良にして真摯な人間の愛と性、清新な古代史探究など、清張作品と作家清張の原像を懸命に追求する。
目次
第1章 ガラス瓶とボタ山―『火の記憶』
第2章 彷徨する魂―『断碑』
第3章 香椎海岸と和布刈神社―『点と線』と『時間の習俗』
第4章 女の小説―『ゼロの焦点』
第5章 踏みしだかれし薔薇―『黒い福音』
第6章 ひたむきに生きる―『霧の旗』
第7章 七つの子―『球形の荒野』
第8章 新探偵小説―『砂の器』
第9章 砂の墓標―『砂漠の塩』
第10章 肉欲の愛―『内海の輪』
第11章 飛鳥のイラン文化―『火の路』
著者等紹介
加納重文[カノウシゲフミ]
昭和15年、広島県福山市生。昭和42年、東京教育大学文学部国語学国文学専攻、卒業。秋田大学、古代学協会・平安博物館を経て、昭和53年、京都女子学助教授。同60年、教授。平成18年退職。同大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。